中古住宅を売却する場合、築年数が古く老朽化していれば解体してから売ることを考えるでしょう。
解体するにあたって気になるのは、解体費用ではないでしょうか。
この記事では、売却のために解体を検討する方に向けて、次のような解体費用について解説します。
- 解体費用は坪単価とどのように関係しているのか
- 木造・RC・鉄骨造など種類ごとの解体費用
- どのように解体費用が決まるのか
- 解体費用を安く抑えるコツ
- 更地にして売却するメリット・デメリット
解体費用がどれほどかかるのかを把握したうえで、売却活動をスムーズに進めるように準備をしておきましょう。
\老朽化した家を売却しようと考えている方へ/
老朽化した家を売却するのは、とても骨が折れることです。
その為家を解体してから土地ごと売却することを検討している方もいるかと思います。
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住宅の解体費用と坪単価の関係
家の解体費用は、解体する建物の坪単価をもとに計算されます。
坪単価が解体費用の算出に使われるのは、建物全体を解体する場合です。
「坪単価」に「延床面積(坪数)」を掛けると、おおよその解体費用がわかります。
解体費用のおおよその総額を算出する際には、物件の「延床面積」を知っておかなければなりません。
延床面積とは、建物の各階ごとの床面積を合計したものです。
【例:2階建ての家の場合】
- 1階の床面積25坪
- 2階の床面積15坪
延床面積は「40坪」
延床面積がわからない場合は、登記簿謄本で確認してください。
住宅解体費用の坪単価の相場
坪単価の相場は、木や鉄骨など建物の材質によって異なります。
以下の表は、建物の材質による坪単価の相場を表しました。
木造や鉄骨など材質によって単価が異なるのは、取り壊す手間の違いによるものです。
建物の種類 | 木造 | 鉄骨造 | RC構造 |
坪単価 | 2~4万円 | 5~6万円 | 7~8万円 |
木造よりも鉄骨造、鉄骨造よりもRC造が頑丈にできています。
頑丈であればあるほど取り壊すのに手間がかかるため、坪単価が高くなっているのです。
【25~50坪】坪数別の住宅解体費用
次の表は上記の坪単価をもとに、材質の違いによる家の解体費用を25坪・30坪・40坪・50坪と坪数ごとに計算したものです。
建物の種類 | 木造 | 鉄骨造 | RC構造 |
25坪 | 50~100万円 | 125~150万円 | 175~200万円 |
30坪 | 60~120万円 | 150~180万円 | 210~240万円 |
40坪 | 80~160万円 | 200~240万円 | 280~320万円 |
50坪 | 100~200万円 | 250~300万円 | 350~400万円 |
建物の種類によって、費用に大きな違いが生じることがわかります。
実際の見積もりでは建物の種類と坪数のほかに、老朽化の度合いや立地などさまざまな要因が影響します。
上記の表の価格とは大幅に違いが出ることもあるので、正確な価格を知るためには解体業者さんに相談してみましょう。
家の解体費用が決まるポイント
家の解体費用は、さまざまな要素が影響します。
具体的にどのような要素があり、どのように費用が決まるのでしょうか。
主に5つのポイントで解体費用が決まります。
- 建物の種類
- 建物の階層
- 建物の状態
- 近隣地域の状況
- エリア
以下で詳しく解説していきます。
建物の種類
建物の材質は木造よりも鉄骨、さらにRC(鉄筋コンクリート)がより強度が強いです。
構造が頑丈であればあるほど解体が困難になるため、解体費用が高くなります。
鉄骨造の建物は柱や梁が鉄骨でつくられているので、木造の建物より解体に費用がかかることは容易に想像できるでしょう。
RCとは鉄骨がコンクリートで補強されている構造のことを指します。
強度が強い鉄骨の周りをコンクリートが包んでいるので、鉄骨だけの状態よりも解体費用が高額になるのです。
建物の階層
1階建ての平屋と2階建ての家を比べた場合、坪数が同じなら1階建てのほうが費用が高くなります。
解体で大変なのは、建物を支える基礎部分と屋根です。
例として、30坪の場合を挙げるので見てみましょう。
同じ広さの1階建てと2階建てで、基礎部分と屋根部分の広さを比較。
【30坪の場合】
- 1階建ての家では、基礎部分・屋根部分それぞれ30坪
- 2階建ての家では、基礎部分・屋根部分それぞれ15坪
同じ広さであれば1階建ての建物のほうが、解体で手間がかかる基礎部分と屋根部分が広いです。
手間がかかる部分が広い方が費用が高額になるので、2階建てよりも1階建ての家のほうが解体費用が高くなります。
また、地下がある場合は特殊な作業での解体となるため、費用が高額になることが考えられます。
建物の状態
倒壊の危険性があるほど老朽化していると、解体の際には慎重に作業を進めなければなりません。
解体の際に倒壊させてしまうと、作業員に事故が起こる可能性があります。
また、周辺の住人にも危険が及ぶことも考えられるでしょう。
慎重に作業をするために通常よりも日数や人数が多く必要になれば、その分費用が高くなります。
建物の立地
立地条件によって、解体の費用が高額になる場合があります。
次のような場所は注意が必要です。
- 住宅が密集している地域
- 閑静な住宅地
- 建物の土地に面した道路の条件が悪い
住宅が密集していると、周囲の家との距離が近いために解体作業が困難になることが考えられます。
隣家との距離が1m以下の場合には、費用が上がるケースが多いです。
閑静な住宅地の場合、騒音や振動などに気を遣います。
周囲の家に迷惑が掛からないよう対策を立てて作業をおこなうため、費用がかかることがあります。
接している道路の条件が悪ければ、対策を立てる必要がありその分費用が増える可能性が高まるでしょう。
建物がある地域
解体する建物があるエリアが都市部か地方かによっても、費用に違いがあります。
都市部では、重機の保管費用や人件費などの費用が地方よりも高額になるためです。
また、地域による廃棄物の中間処分場や最終処分場の数も、費用の違いに関係しています。
都市部よりも地方のほうが、廃棄物処分場が少ないです。
次の表は関東と関西における、産業廃棄物処理場の数です。
地域 | 産業廃棄物処理場(中間処理施設)の数 |
東京 | 288 |
神奈川 | 570 |
栃木 | 314 |
大阪 | 295 |
兵庫 | 604 |
奈良 | 78 |
参考:環境省公式サイト・都道府県別の産業廃棄物処理施設の設置許可状況
一般的には都市部よりも地方のほうが処分場が少ないですが、東京や大阪などの大都市は該当しません。
坪単価に含まれない解体費用
解体工事の費用には、「坪単価に含まれない」費用が含まれています。
- 解体工事の現場を囲う養生の費用
- 解体工事で使用する重機を運搬する費用
- 解体工事の周辺を清掃する費用
上記の費用が、どの解体工事現場でもかかる費用です。
このほかにも重機が入るスペースがない狭い場所での手壊し解体など、状況によって必要な費用もあります。
手壊し解体とは
人力での解体工事のこと。重機を使うよりも解体費用は割高になる。
養生をする費用
解体工事をしている現場では、養生シートで囲われています。
建物を解体するときに、周囲に破片やゴミなどが飛び散ることを防ぐために必要なのです。
また、解体工事では騒音がトラブルの原因となるケースが珍しくありません。
重機を使用する解体工事では、大きな音が出てしまいます。
養生シートで囲むと、騒音を遮断する効果が期待できるので、遮音性のあるシートの使用が大切です。
安全性だけでなく遮音も求められるので、高機能の養生シートが必要でしょう。
高機能のものを使用すれば、その分費用も高くなります。
養生費用の相場は、一般的な2階建ての家の場合10~15万円程度です。
重機の回送費用
重機の回送費用とは、運搬するガソリン代や運搬する人の人件費です。
解体業者が重機をリースしている場合は、リース費用がかかることもあります。
重機を所有している業者に依頼すれば費用が抑えらるのではないか、と考えるかもしれません。
しかし、リースなら必ず費用がかかるわけではありません。
リース費用がかかったとしても、そのほかの費用が安いかもしれません。
複数の業者に見積もりを依頼して、比較するのがおすすめです。
回送費用の相場は、トラック1台あたり3~5万円程度です。
近隣清掃費用
ご近所トラブルを防ぐためにも、近隣の清掃は欠かせません。
解体工事では養生シートで、近隣にゴミやホコリなどの飛散を防ぎます。
しかし、養生シートだけでは周辺の汚れを完全に防ぐことができません。
解体工事は、養生シートで囲われた内部だけで行われるわけではないのです。
実際の解体工事現場では、重機の出入りや廃材の搬出など、養生シートの外部でも作業をします。
道路の汚れを落とすなど、近隣清掃が必要です。
道路だけでなく近隣住宅の壁や、干してある洗濯物などに影響がないか、気を配るようにしましょう。
状況によってかかる解体費用
解体工事の際に必ず必要な費用のほかに、状況によって必要となる次のような費用があります。
- 重機を使用しない手壊し解体の費用
- 建物に残された私物を処分する費用
- 庭の木を処分する費用
解体する建物の状況がどのようになっているか、確認してみてください。
手壊し解体の費用
道幅が狭く重機が入れないと、人の手で解体作業を進めなければなりません。
人力での解体工事を「手壊し解体」といい、重機を使う解体よりも割高です。
重機を使用しないので工期が長くなり、その分人件費もかかります。
手壊し解体は重機を使用した一般的な解体工事よりも、2~3割高くなると見ておいてください。
手壊し解体は時間も費用もかかりますが、メリットもあります。
重機を使用するよりも静かに作業ができ、騒音のトラブルが起こりにくいです。
残置物を処理する費用
建物に家具や生活用品などが残されている場合、解体する前に処分しなければなりません。
解体する建物は、必ずしも荷物が全て運び出されているとは限らないのです。
建物の残置物の処分を解体業者に依頼すると、処分場への運搬費用や処分費用がかかります。
また、業者が処分する場合は産業廃棄物となるため、一般的なゴミの処分よりも割高です。
樹木を伐根する費用
庭に植えられている木を処分するには、家の解体とは別に作業が必要です。
重機で伐根して、トラックで運ぶ費用が発生します。
木の種類や大きさによって工事の難易度が異なるので、見積もりを出してもらってください。
樹木の大きさや状態によっては、自分で処分できるものもあるでしょう。
自分で処分できるのであれば、費用を抑えられます。
自分で伐根した樹木を裁断してゴミ袋に入れば、可燃ゴミとして費用をかけずに処分が可能です。
ただし、植物をゴミとして出せるかどうかは、自治体ごとに異なるのでご確認ください。
家屋の解体費用を安くするためのコツ
家の解体費用は、決して安いものではありません。
自分で解体するわけにいかないので必要な費用ですが、できれば少しでも安く抑えたいと考える人も多いです。
解体費用を安くするには、次のような方法があります。
- 残置物の処分は業者に頼まず自分でする
- 補助金を利用する
残置物を自分で処分する
建物に残されているものは、業者に依頼しないで自分で処分すると費用を抑えられます。
再利用できるものはリサイクルショップに持ち込むか、フリマアプリを利用して自分で売る方法もあります。
売却できれば、費用を抑えるというよりもプラスになります。
大型の家具は、自治体に粗大ゴミとして引き取ってもらうことが可能です。
自治体での処分は費用がかかりますが、1点あたり数百円から千円ほどなので費用を抑えられます。
自治体の補助金を活用する
家を解体する費用に対し、補助金を出している自治体もあります。
どのような建物でも対象になるわけではなく、古い家屋に限られるケースがほとんどです。
なぜ家の解体が補助金の対象になっているのかというと、老朽化した家屋の災害を防ぐためです。
築年数など自治体ごとに条件があるので、各自治体のホームページで確認してみてください。
不動産会社に相談するのもおすすめです。
家を更地にして売却するメリット・デメリット
築年数が古い家を売却する場合、解体して更地にするかそのまま売るのかを迷うかもしれません。
後悔しない売却をするには、更地にして売却をするメリットとデメリットを知っておくと良いでしょう。
家を更地にして売るメリット
更地にして売却すると、次のようなメリットがあります。
- すぐに家を建てられる状態で売りに出せる
- 地中埋設物のトラブルを防げる
家を新築したい人は、すぐに建てられる更地を探しています。
新築するための土地を探している人がターゲットになるため、早く買い手が見つかる可能性が高いでしょう。
また、更地だと土の状態をチェックしてから売却でき、地中埋設物によるトラブルを防げます。
建物がある状態だと、地中の状態がわかりません。
あとで地中埋設物が見つかると、トラブルの原因となるので、注意することがスムーズな売却のためにもおすすめです。
家を更地にして売るデメリット
更地での売却は、メリットだけでなくデメリットもあります。
- 中古住宅を購入したい人がターゲットから外れる
- 解体費用がかかる
- 固定資産税が高くなる
リフォームをするために中古住宅を探している人は、ターゲットから外れることがデメリットです。
古民家カフェのように中古住宅のリフォームが話題になり、居住用にも築年数の古い住宅を購入する人がいます。
新築よりも費用を抑えるためのリフォームなので、更地は購入を検討する対象になりません。
解体費用がかかることもデメリットですが、家を残した状態よりも高く売れる可能性が高いです。
家を残したままだと、解体することを購入の条件に出されることもあります。
解体費用は、それほど大きなデメリットとは言えないでしょう。
更地にすると、建物がある状態よりも固定資産税が高くなります。
しかし売却してしまえば、以降の固定資産税は発生しません。
固定資産税に関しても、売却する土地であれば大きなデメリットとは言えないでしょう。
【まとめ】解体費用と坪単価の関係を知っておこう!
この記事では家の解体費用と坪単価について解説しましたが、まとめてみましょう。
建物の材質による坪単価を、再度チェックしていてください。
建物の種類 | 木造 | 鉄骨造 | RC造 |
坪単価 | 2~4万円 | 5~6万円 | 7~8万円 |
解体費用を安く抑えるコツ
- 残置物を処理する
- 相見積もりを取る
- 樹木を伐根する
- 補助金制度を活用する
注意点
- 坪単価の相場は建物の種類によって異なる
- 解体工事にかかる費用
- 解体した後にかかる費用
- 家の解体費用で坪単価に含まれないもの
- 重機が入れないなど状況によって必要となる費用
住宅の解体費用と坪単価の関係で重要なのは、木造・鉄骨造・RC造といった建物の種類によって相場が異なることです。
解体費用は坪単価や建物の種類だけでなく、立地条件や地域などさまざまな要因で価格が変わることも理解できたでしょう。
土地の売買を成功させるには、信頼できる不動産会社を見つけなければなりません。
不動産会社選びは、多くの不動産会社から見積もりが出せる一括査定がおすすめです。
土地の売却や、更地にした土地の活用は、ぜひリビンマッチへご相談ください。