マンションの見積もりとは？注意点や買取の見積もりについても解説

マンションの売却で、最初に必要なことが「見積もり」です。
売却する際に避けては通れないものなのですが、お金に関係することなので不安も多いでしょう。

見積もりは高ければ高いほど良い、と思っている人も少なくありません。
しかし、マンション売却の見積もりは、高すぎても安すぎても注意が必要です。

この記事では、そんな重要なマンション見積もりとはどういうものなのか、詳しく解説します。
大切な不動産の売却で失敗すると、後悔が続いてしまいそうです。
マンションの売却を予定している方は、ぜひ参考にしてください。

マンション売却する際の見積もりとは

見積もりとは、査定の結果によって算出される、売却のための価格です。
見積もりで提示される金額は、その不動産会社で約3ヶ月間で売却できると予測されています。

マンションを売却しようとしても、ほとんどの人はいくらで売れるのか見当がつきません。
そこで、見積もりを出してもらえば、おおよその価格を知ることができます。
売却価格の見積もりを調べることで、売却後の資金計画が立てやすくなる為、売却を考えている方はまず見積もりを調べることをおすすめします。

マンション見積もりは、マンション売却の第一歩と言っても過言ではないでしょう。

マンションの見積もりは何のために必要？

おおよその価格を算出するのが見積もりなら、特に必要ないと思われるかもしれません。

上記のように、見積もりはマンション売却の際に重要な役割があります。

売り出し価格を決めるため

マンションを売るときには、価格を設定して売り出します。
売り出し価格は、見積もり価格を参考にして決めるのが一般的です。

スムーズに買い手を見つけるためには、適正価格で売り出すことが重要です。
なぜなら、高過ぎもしくは安過ぎなどの過度な価格設定は不信感を与え、購入希望者から避けられる可能性があるからです。
また、安く売れてしまうと、売り主は損をします。

複数の不動産会社に見積もりを依頼し、見比べることでおおよその相場価格がわかります。
相場に見合った適正価格で売り出すために、見積もりが必要なのです。

住宅ローンを完済できるか確認するため

家を買うときには、住宅ローンを利用する人が多いです。
住宅ローンの返済は長期にわたって続くので、売却する時にまだ残債があることも珍しくありません。

しかし、住宅ローンを完済しなければ、家を売却できません。
その残債を清算するには、いくらで売らなければならないのかを確認する必要があります。

売却金額が残債を上回れば、スムーズに売却を進められます。
売却金額が残債より少ない場合は、預金などを使用して完済しなければなりません。

住宅ローンの残債を考えて売却するか検討するためにも、見積もりは必要になります。

マンション見積もりの方法

見積もりには、次の2種類の査定方法があります。

机上査定

机上査定とは、物件を見ることなく査定額を算出する査定方法のことを指します。
物件の所在地や築年数、間取りなどのデータのみで算出するので精度が低いです。

参考程度に価格を知りたい場合は机上査定もありですが、実際にどれほどの価値があるのか把握したい場合は訪問査定がおすすめです。

訪問査定

訪問査定は見積もりの担当者が物件を訪問し、詳しく調査して査定する方法です。

物件の外観や内装はもちろんですが、周辺の環境もチェックされます。
実際に物件を見て見積もりを出すため、高い精度の査定が期待できるでしょう。

訪問査定は売却を依頼する不動産会社を決める際に必要で、2～3社への依頼がおすすめです。

リビンマッチでは複数の不動産会社に一括で査定依頼ができるため、訪問査定を依頼する会社を選ぶ際にスムーズに進行できるでしょう。

マンションの見積もりを成功させるポイント

マンションの見積もりというと、物件内容にばかり目がいきがちです。
しかし見積もりに影響することは、物件のほかにもあります。

見積もりを成功させるには、以下のようなポイントを押さえておくことが大切です。

経済状況がどのように見積りに影響を与えるのでしょうか。
見積もりを比較しなければ、何か困ることがあるのでしょうか。
どのように見積りと関係しているのか、ポイントを解説します。

見積もり時の経済状況を確認

マンションの価格は、景気の影響を受けます。
景気が低迷すればマンションを購入する人が減り、需要が減ることで価格が下がります。

景気だけでなく、住宅ローンの金利にも注目してください。
金利が低いと、ローンの借入がしやすくなります。
そうなるとマンションを購入する人が増えるので、マンションの価格は上がります。

上記のような情勢が不動産売却には大きく影響してくるため、「できるだけ高く売却したい」と考えている方は特に要チェックです。

複数の物件と比較をする

近隣に同じようなマンションが建っている場合には、売り出されていないかチェックしましょう。
同じマンションのほかの部屋が売り出されていることもあります。
同じような条件の物件だと、購入希望者は比較する可能性が高いです。

見積もりでは、周辺の競合となる物件の有無も影響します。
納得できない見積もりになっている原因が、競合物件というケースもあるのです。

時期をずらしたり、価格を抑えて価格設定を行うなどの対策はあるので、ご自身の希望の売却に沿って対策を練っていきましょう。

マンション売値と見積もりの関係

マンション売却の際に必要な見積もりですが、意外と知られていないことがあります。

それはマンションの見積もりと実際の売値の関係です。

見積もり額が売値になるわけではない

見積額で売却できるとは限らない、ということを知っておいてください。
このことを理解できずに不動産会社選びをすると、失敗する可能性があります。

見積もりとは、その不動産会社で売り出した場合に、3ヶ月程度で売れると予想される価格です。
売れると考えられる価格というだけで、その価格で売却できることを保証するものではありません。

相場より高ければ買い手が見つからず、値下げをすることになるでしょう。
また、見積額で売り出して購入希望者が見つかった場合でも、値下げ交渉をされるかもしれません。

売値を決める方法

不動産を売却する場合、最終的に売値を決めるのは売り主です。

一般的には不動産会社の見積もりをもとに、相場に即した売値にします。
しかし、特に希望があれば売り主が決められますが、どのように決めれば良いのでしょうか。
売値を決めるにはポイントがあります。

とにかく高く売りたいという場合は、相場よりも少し高い価格で売り出します。
時間がかかるかもしれませんが、じっくりと買い手が見つかるのを待つ方法があります。

スピード重視で早く売りたい場合は、相場よりも少し下げると良いでしょう。
相場よりも安ければ、お得なので買い手が見つかりやすいです。

マンション見積もりの注意点

マンション見積もりを依頼した際に、出てきた見積もりが相場よりも過度な場合は注意が必要です。
どういうことなのか、詳しく見ていきましょう。

高すぎる見積もりは危険

マンション見積もりを依頼し、相場よりも大幅に高いとラッキーだと思うかもしれません。
しかし、高すぎる見積もりには注意が必要です。

見積もり価格は、売却を保証するものではありません。
高すぎる見積もりには、3つの可能性が考えられます。

一般的には、高すぎる価格で売り出すと、買い手が見つかりづらくなります。
買い手が見つからなければ値引きが必要になり、結果的には相場よりも安くなるケースも考えられます。

値引きをしても売却できれば、不動産会社には仲介手数料が入ります。
そのために高い見積もりを出し、媒介契約を狙う不動産会社があるのです。

高い見積もりを出してくれたから、その不動産会社と契約するのではなく、適切なのかどうか確認してから契約をするようにしましょう。

安すぎる見積もりも危険

安すぎる見積もりは、売り主にとって損しかありません。
仲介手数料は売却価格によって変動するので、不動産会社にとっても損失です。

少し安い程度であれば、買い手が見つかりやすいでしょう。
しかし安すぎる場合は、訳ありではないかと警戒されることが考えられます。

見積額よりも重要な「査定の根拠」

見積もりを提示された際には、なぜその金額になったのか査定の根拠を確かめることが大切です。
見積もり額について納得できる説明があれば、安心して売却を依頼できるでしょう。

相場とは、あくまでも平均的な物件の価格です。
物件によっては相場よりも大幅に高くなったり、逆に安くなったりします。
相場と大きく異なる見積もり額に必ず問題があるわけではないので、査定の根拠が重要です。

マンション買取の場合の見積もり

マンションを売る場合、売却方法は仲介だけでなく「買取」があることを知っていますか？
買取は仲介での売却とさまざまな違いがありますが、見積もりも大きく異なります。
マンション買取や、買取の場合の見積もりについて解説しましょう。

買取とは

不動産の買取は、買い手を探すのではなく、不動産会社が直接買い取ります。
ブランド品や骨とう品、不用品などの買取を想像すれば分かりやすいかもしれません。

仲介で売却する場合は、不動産会社が広告を出すなどの販売活動を行います。
購入希望者が現れるのか、売却できるのかは不明です。
すぐに売却できる物件もあれば、何年も売れない物件もあります。

買取の場合、不動産会社が提示する見積額に納得すれば、すぐに売却が可能です。

仲介で売却する見積もりとの違い

買取の見積もりは「この価格で買い取ります」という確定した価格です。
仲介の見積額には明確な規定がなく、売れるであろうという価格に過ぎません。

仲介の見積もり例

買取の見積もり例

複数の不動産会社に見積もりを出してもらい、もっとも高い不動産会社を選べるのが買取です。
最終的にいくらで売却できるかわからない仲介よりも、お得だと思うかもしれません。
しかし、買取の見積もりは、仲介の見積もりよりも少し安くなることが特徴です。
一般的に買取の見積額は、仲介のおよそ7割といわれています。

マンション見積もりで失敗しないためには

不動産のことはよくわからないから、プロである不動産会社に任せればよいと考える人もいます。
損をする場合や、こんなはずではなかったと後悔する人も少なくありません。

マンション見積もりで失敗しないためには、次の2つを押さえてください。

複数の不動産業者に査定を依頼する

失敗しないためには、複数の不動産会社に査定を依頼してください。
見積もりには明確な規定がなく、不動産会社ごとに見積もり額が異なります。
複数の不動産会社に見積もりを出してもらえば、おおよその相場がわかります。

不動産会社は、大手や地元密着型などさまざまなタイプがあります。
大手にこだわる人もいますが、タイプにこだわらず幅広い査定の依頼がおすすめです。

近くだから、付き合いがあるからなどの理由で、1社の見積もりだけで売却を決める人もいます。
100万円以上損をすることもあるので、不動産会社選びは慎重に行いましょう。

自分で相場を調べておく

自分で相場を調べておくと、見積額がおかしい場合に気づくことができる場合があります。
相場を調べると言っても、難しいことをする必要はありません。
不動産ポータルサイトで、周辺の物件の売買価格をチェックするだけでも相場感がわかります。

特に同じマンションの物件があれば、価格をチェックしてください。
ただし、階数によって価格が大きく変動することもあります。

おおよその相場がわかれば、明らかに高すぎる見積もりや安すぎる見積もりを見抜けるでしょう。
失敗しないためにも、ぜひ相場を調べておいてください。

マンション見積もりは一括査定で比較しよう

マンション見積もりについて、この記事で解説したことを見直してみましょう。

見積もりとは

見積もりの注意点

ほとんどの方は、見積もりを依頼した経験がないと考えられます。
初めての見積もりは不安に思うことも多いでしょう。
そのあとの売却につながり、大きな金額が動くので、不安に感じて当然といえます。

しかし、少しでも見積もりについて知ることで、安心して売却を進められるでしょう。
複数の不動産会社に査定を依頼し、見積もりを出してもらうことが大切です。
まずは一括査定を依頼し、見積もりを比較してみてください。