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不動産売却の流れを8ステップで解説!期間・必要書類・注意点

この記事を読むとわかること
  • 3フェーズ・8ステップのどこに今いるかを判断できる
  • 住み替えで「売り先行・買い先行」を、2つの質問で選べる
  • 3,000万円で売った場合の手取りと、先に用意する現金を試算できる
  • 査定を頼むときに、そのまま使える3つの質問を送れる
  • 媒介契約、売買契約、引渡し、確定申告で迷う点を先に確認できる

「家を売るなら、まず査定を取り、一番高い金額を出した会社に任せればよい」と考えていませんか。査定額は、実際に売れる価格の保証ではありません。高い査定額だけで会社を選ぶと、販売を始めてから値下げが続き、予定していた住み替えや資金計画が崩れることがあります。

不動産売却で最初に決めたいのは、査定額ではありません。

いつまでに引き渡したいかと、住宅ローンや費用を差し引いていくら手元に残したいかです。この2つが決まると、売り出し価格、値下げ、購入申込みを受けるかどうかを判断しやすくなります。

不動産売却は、準備から引渡しまで3〜6か月かかるのが目安です。この期間は「準備・査定」「販売・交渉」「契約・引渡し・税金」の3フェーズに分かれ、売主が自分で決めることはフェーズごとに変わります。最初のフェーズさえ決めておけば、あとは不動産会社や司法書士に相談しながら進められます。

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目次

不動産売却の流れは3フェーズ・8ステップ|全体像と売主の役割

やることが多く見えても、8つすべてを今すぐ進める必要はありません。最初は第1フェーズだけに集中し、その後は不動産会社や司法書士と段取りを合わせて進めます。

STEP
第1フェーズ:売却準備と査定依頼(STEP1〜3)
  • STEP1:売却条件と住宅ローン・登記名義を確認する
  • STEP2:相場を調べ、複数の不動産会社へ査定を依頼する
  • STEP3:媒介契約の種類を選び、不動産会社を決める

期限、手取り、住宅ローン、登記を確認し、売却を任せる会社を決める段階です。ここで基準を決めておくと、後の値下げや条件交渉で迷いません。

STEP
第2フェーズ:売り出し・内覧から購入申込みまで(STEP4〜5)
  • STEP4:売り出し価格を決め、販売と内覧を始める
  • STEP5:購入申込みを受け、価格と引渡し条件を交渉する

広告、内覧、反響の確認は不動産会社が主導します。売主は、価格と引渡し条件の最終判断を行います。

STEP
第3フェーズ:売買契約から決済・引渡し・確定申告まで(STEP6〜8)
  • STEP6:売買契約を結ぶ
  • STEP7:残代金を受け取り、引き渡す
  • STEP8:確定申告の要否を確認する

売買条件を書面で確定し、引っ越し、住宅ローン完済、登記、決済を進めます。売却翌年には税金と特例を確認します。

売主が決めること・専門家が段取りすること

広告の作成、買主との連絡、契約書の準備、登記の段取りは、通常、不動産会社や司法書士が主導します。売主が担うのは、期限・価格・契約条件を決め、知っている物件の状態を正しく伝えることです。

  • 売主が決めること
    希望期限、最低手取り額、住み替えの順番、売り出し価格、値下げ、契約条件
  • 売主が用意すること
    本人確認書類、登記関係書類、購入時の契約書、片付け、引っ越し
  • 専門家が段取りすること
    査定、広告、問い合わせ対応、交渉の仲介、契約書類、測量や登記の手配

実務は任せても、最終判断まで任せきりにしない。この線引きだけ覚えておけば十分です。

\ 最初の一歩は、複数社の査定額を知ること /

不動産売却の期間は3〜6か月が目安|査定から引渡しまでのスケジュール

売却期間は「買主が見つかるまで」だけではありません。条件整理や査定にかかる時間、売買契約後の引っ越し、住宅ローン完済、決済までを含めて考えます。複数社を比べながら進めたいなら、希望引渡し日の6か月ほど前に準備を始めましょう。

段階期間と主な作業
準備・査定・会社選び2〜4週間
条件整理、書類確認、相場調査、査定、媒介契約
販売開始〜売買契約2〜3か月
広告、内覧、購入申込み、条件交渉
売買契約〜引渡し1〜2か月
買主の融資、引っ越し、ローン完済、登記、決済
全体3〜6か月
査定依頼から残代金決済・引渡しまで
物件の種類、価格、地域、権利関係、買主の融資条件によって期間は変わります。上記は計画を立てるための目安です。

売り出しから成約までの平均日数|首都圏はマンション82.6日・戸建て100.1日

買主が見つかるまでの期間は物件ごとに違います。目安になるのが、不動産会社同士が物件情報を共有するシステム「レインズ」の成約データです。

東日本不動産流通機構が公表した首都圏の2025年度データでは、登録から成約までの平均日数は次のとおりでした。

  • 中古マンション:82.6日(約2.7か月)
  • 中古戸建住宅:100.1日(約3.3か月)
  • 土地:89.7日(約3.0か月)

ただし、この日数をそのまま全体スケジュールと考えると、計画が短くなりすぎます。首都圏で成約した物件の平均値であり、査定前の準備や売買契約後の引渡し期間は含まれていません。

地方や郊外、需要が限られる価格帯、権利関係が複雑な物件では、さらに時間がかかることがあります。自分の地域・物件種別の直近実績を不動産会社に聞き、余裕を持って予定を組みましょう。

引渡し希望日から逆算する売却スケジュールの立て方

逆算は引渡し日から始めます。買主の融資実行や登記の日程が固まらなければ引渡し日は動かせないため、後ろから順に予定を置いていきます。

  1. 引渡しの6か月前
    • 住み替えの順番、希望期限、最低手取り額を整理します。登記名義と住宅ローン残高も確認します。
  2. 5か月前
    • 訪問査定を受け、査定の根拠と販売計画を比べます。売却を任せる会社と売り出し価格を決めます。
  3. 4〜2か月前
    • 広告、内覧、反響の確認を進めます。反応が弱ければ、写真、説明、案内方法、価格の順に見直します。
  4. 2〜1か月前
    • 購入申込みの条件を確認し、売買契約を結びます。引っ越しと住宅ローン完済の段取りを固めます。
  5. 引渡しまで
    • 契約で決めた状態に整え、残代金受領、登記、鍵の引渡しを行います。
期限を動かせないなら「仲介」と「買取」を比べる

仲介は市場で買主を探すため、高い価格を目指せる一方、いつ成約するかを約束できません。不動産会社が直接買う「買取」は、日程を組みやすい反面、仲介とは価格条件が異なります。

転勤や相続税の納付などで期限が厳しいときは、仲介だけに絞らず、期限と最低手取り額を並べて比較しましょう。

\ 仲介と買取、どちらが向いているか比べる /

第1フェーズ:売却準備と査定依頼|まずはSTEP1〜3だけ進める

第1フェーズで決めるのは、売却のゴールと、誰に任せるかです。書類を完璧に揃える必要はありません。手続きを止めそうな問題を先に見つけ、不動産会社へ共有できれば十分です。

STEP1:売却条件と住宅ローン・登記名義を確認する

最初に整理するのは、住み替えの順番、希望期限、最低手取り額です。その後、住宅ローン、登記、共有者、必要書類を確認します。

住み替えの順番は「売り先行」か「買い先行」かを決める

今の家の売却代金を新居の購入資金に使う人や、住宅ローン残高が多い人は、売り先行を選べば資金計画が崩れにくくなります。自己資金と借入余力があり、購入したい物件を逃したくない人は、買い先行も選べます。

YES/NOで判断する

Q1.新居の頭金や購入代金に、今の家の売却代金が必要ですか?

  • YES
    売り先行を優先します。先に売却額を確定させないと、新居の予算を安全に決めにくいためです。
  • NO
    Q2へ進みます。

Q2.今の家と新居のローンが数か月重なっても、生活費と予備資金を維持できますか?

  • NO
    売り先行を優先します。二重ローンを避けるほうが安全です。
  • YES
    買い先行も検討できます。ただし、今の家が予定より遅く売れた場合の返済額と、値下げできる限度を先に確認します。

同日決済を目指す場合も、日程がずれたときの仮住まい、つなぎ融資、二重ローンの扱いを確認しておきましょう。

売り先行|売却額を確定させてから新居を買う

向いている人:売却代金を新居に使う、ローン残高が多い、二重ローンを避けたい

  • 売却額が確定するため、新居の予算を決めやすい
  • 売却を急ぐ必要が減り、価格交渉で不利になりにくい
  • 新居が決まるまでに仮住まいが必要になる場合がある

買い先行|新居を確保してから今の家を売る

向いている人:自己資金と借入余力があり、購入したい家が決まっている

  • 新居を先に確保でき、引っ越しを一度で済ませやすい
  • 空室にしてから今の家を売れるため、内覧対応がしやすい
  • 売却が遅れると、二重ローンや期限優先の値下げが起こりやすい

希望引渡し日・最終期限・見直し日の3つを分けて決める

「できるだけ早く」だけでは、価格をどこまで優先するか判断できません。次の3つの日付を分けて決めます。

  • 希望引渡し日:価格と条件が整えば、この日までに渡したい
  • 最終期限:転勤、入学、ローン返済などの事情から、これ以上は延ばせない
  • 見直し日:反響が弱い場合に、広告や価格を再検討する

売却価格ではなく「手取り額」で目標を決める

売却価格がそのまま手元に残るわけではありません。住宅ローン残高、仲介手数料、登記費用、印紙税、税金などを差し引いて考えます。金額が固まらない段階では、仲介手数料の上限額に、登記費用とローン返済にかかる費用を仮に置いて試算します。

手取り額の基本式

売却価格 − 住宅ローン残高 − 仲介手数料などの諸費用 − 譲渡所得にかかる税金(発生する場合)

3,000万円で売却した場合の手取り額シミュレーション

住宅ローンが1,800万円残っている物件を3,000万円で売り、仲介手数料を上限額で計算した場合の一例です。

項目金額の目安
売却価格3,000万円
住宅ローンの完済−1,800万円
仲介手数料−105.6万円
印紙税−1万円
紙の売買契約書を1通作る想定
抵当権抹消・司法書士・一括返済関連−5〜10万円
金融機関や登記内容による仮置き
基本費用を差し引いた後約1,080〜1,090万円
税金や追加作業の費用を引く前
個人の売主によるモデルケースです。譲渡所得税、測量、解体、修繕、片付け、引っ越しなどは含みません。電子契約の利用状況によって印紙税の扱いは異なります。

この手取り額は、税金を計算するときの「利益」とは別です。譲渡所得は、売却価格から購入時の取得費と売却に直接かかった費用などを差し引いて計算します。

\ あなたの家なら手取りはいくら? /

引渡し前に自己資金で払う「先払い費用」を分けて計算する

手取りがプラスになる計算でも、引渡し前に現金が必要になることがあります。売却代金が入る決済日まで待てない費用を、手取りとは別に整理しておきましょう。

先に手元へ用意する可能性があるお金
  • 売買契約書の印紙税
    紙の契約書を作る場合。3,000万円の契約書なら、軽減税率の適用期間中は1万円
  • 引っ越し・不用品処分・清掃費
    引渡し前に支払うことが多い
  • 測量・建物状況調査・解体・補修費
    実施する場合は、契約先の支払時期を確認する
  • 仲介手数料の一部
    不動産会社との支払条件によって、売買契約時に一部を支払う場合がある
  • 住宅ローンの不足分
    売却代金だけで完済できない場合は、決済前に自己資金を用意する

必要額は物件によって大きく違います。査定時には、不動産会社へ「引渡し前に自分の口座から支払う費用だけを分けて試算してください」と伝えましょう。

先に払う金額が分かれば、決済日までの資金不足を防げます。契約時に受け取る手付金は、契約解除で返す場合があるため、使い切らずに管理してください。

住宅ローン残債があるときは完済と抵当権抹消を確認する

住宅ローンが残っていても売却はできます。ただし、引渡し時には原則としてローンを完済し、抵当権(金融機関の担保権)を抹消できる状態にしなければなりません。

想定売却価格からローン残高と費用を引き、マイナスにならないか確認します。不足するなら、自己資金で補えるか、金融機関との調整が可能かを販売前に確かめます。買主が決まってから資金不足が判明すると、契約や引渡しが止まりかねません。

登記名義・住所変更・共有者と相続登記を確認する

登記事項証明書で、所有者、住所、持分、抵当権などを確認します。登記上の住所や氏名が現在と違う場合は、売却時の登記手続きに影響するため、変更登記の準備が必要です。

2026年時点で確認したい登記の期限
  • 住所・氏名の変更登記
    2026年4月1日に義務化されました。原則として変更日から2年以内で、義務化前の変更が未登記なら原則2028年3月31日までです
  • 相続登記
    2024年4月1日に義務化されました。原則として相続で取得したことを知った日から3年以内で、義務化前から取得を知っていた未登記の不動産は原則2027年3月31日までです

相続した不動産は、亡くなった方の名義のまま買主へ直接移すことはできません。先に相続登記を行い、売主を確定させます。遺産分割がまとまらない、戸籍が多い、期限が近いといった事情があるなら、早めに司法書士へ相談しましょう。

共有不動産の全体を売るには、原則として共有者全員の合意と手続きが必要です。査定前に、最低価格、引渡し時期、費用負担の考え方を揃えておけば、後の交渉が短く済みます。

必要書類は「紛失すると時間がかかるもの」から探す

有効期間が決まっている印鑑証明書などは、査定前に取る必要はありません。紛失していると代わりの手続きに時間がかかるものから探します。

査定前から探しておく書類
  • 登記済証(権利証)または登記識別情報
  • 購入時の売買契約書・請負契約書・領収書
  • 図面、測量図、境界確認書
  • 固定資産税納税通知書
  • 住宅ローンの返済予定表・残高が分かる資料

見つからない書類があっても、売れないと決まるわけではありません。隠さず早めに担当者へ伝え、代替資料や手続きを確認します。

マンションでは、管理規約、長期修繕計画、管理費・修繕積立金の資料が重要です。一戸建てでは、建築確認済証、検査済証、設計図書、リフォーム履歴が役立ちます。土地は、境界確認書や地積測量図がないと日程が延びやすいため、優先して確認してください。

STEP2:相場を調べ、複数の不動産会社へ査定を依頼する

査定額は、その金額で売れる保証ではありません。不動産会社が、成約事例や物件の状態から見積もった予想です。複数社へ依頼し、金額の高さではなく、根拠・想定期間・売れなかったときの次の手を比べます。

相場は売り出し価格ではなく成約価格で確認する

売り出し中の物件価格は、売主の希望を含む募集価格です。実際に契約した価格とは限りません。公的な取引価格情報や、不動産会社が示す成約事例も確認します。

マンションでは駅からの距離、築年数、面積、階数、方角、室内状態を比べます。土地や一戸建てでは、接道(敷地が道路に接する状況)、土地形状、境界、建物状態も価格に影響します。似た物件があっても、どの条件を上げ下げして査定したのかまで聞いてください。

机上査定と訪問査定の違いと使い分け

机上査定

所在地、面積、築年数、周辺事例などから概算します。まだ売ると決めておらず、おおよその相場を知りたい段階に合います。

訪問査定

現地で室内状態、眺望、日当たり、境界、管理状況などを確認します。具体的に売却を進める段階では訪問査定を受け、現地で見た内容が査定額にどう反映されたかを説明してもらいましょう。

査定時に不動産会社へ聞く3つの質問(コピペ用文例つき)

高い査定額に引かれても、次の3つに具体的に答えられなければ、販売計画としては不十分です。面と向かって聞きにくければ、査定依頼の備考欄やメールで先に送って構いません。

不動産会社を比べる3つの質問
  1. 「査定額の根拠になった直近の成約事例を3件ほど見せてください。私の物件との違いはどこですか?」
    • 所在地や面積だけでなく、築年数、階数、状態、接道などの差を説明できるか確認します。
  2. 「この価格で何か月の販売を想定していますか。反響が少ない場合は、何をどの順番で見直しますか?」
    • 値下げだけでなく、写真、広告、案内方法、価格をどう検証するか聞きます。
  3. 「専任媒介にした場合、レインズの登録証明書はいつ受け取れますか。他社からの問い合わせや内覧依頼は、どのように報告されますか?」
    • 情報を広く公開し、他社経由の買主候補も含めて販売する姿勢があるか確かめます。

提示された数字の大きさより、根拠と次の行動がつながっているかを見ます。「高く売れます」「任せてください」だけで、事例や期限が出てこない会社は慎重に判断しましょう。

レインズ登録後は売主専用画面で取引状況と「囲い込み」を確認する

専任媒介・専属専任媒介では、不動産会社がレインズへ物件を登録し、売主へ登録証明書を交付します。

売主専用画面では、登録内容と取引状況を確認できます。表示されるのは「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時紹介停止中」の3種類です。

2025年1月から、宅建業者にはレインズへの取引状況の登録が義務付けられています。自分が頼んでいないのに「売主都合で一時紹介停止中」となっていたら、担当者へ確認してください。

他社からの内覧依頼が理由なく断られていないかも、あわせて聞きましょう。売主の意向に反して他社への紹介を止める「囲い込み」の防止につながります。

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STEP3:媒介契約の種類を選び、不動産会社を決める

仲介で売る場合は、不動産会社と媒介契約を結びます。媒介契約とは、買主探し、広告、条件調整などを依頼する契約です。3種類の違いを覚えるより、自分がどこまで管理できるかで選びます。

スクロールできます
比べる点専任媒介契約一般媒介契約専属専任媒介契約
依頼できる会社1社複数社1社
レインズ登録契約日の翌日から7日以内法律上の義務なし契約日の翌日から5日以内
活動報告2週間に1回以上法律上の義務なし1週間に1回以上
自分で見つけた買主との契約可能可能不可
向いている人窓口を一本化しつつ、販売状況を定期的に確認したい各社の広告、連絡、価格、申込み状況を自分で整理できる自分で買主を探す予定がなく、1社と密に進めたい
レインズ登録の日数は、不動産会社の休業日を除いて数えます。

複数社との連絡を自分で管理するのが不安なら、まず専任媒介を選びます。レインズ登録と報告義務があり、専属専任媒介より売主の自由度も残ります。

人気物件でも、一般媒介が必ず有利になるとは限りません。複数社へ依頼しても、情報や連絡がばらばらでは判断できません。担当者ごとの役割と報告方法を決めておきましょう。

専任媒介と専属専任媒介の有効期間は3か月以内です。一般媒介も、国の標準約款では3か月以内とされています。契約の種類だけで売却結果が決まるわけではありません。最初の3か月を「担当者の動きを確認する期間」と考え、閲覧数、問い合わせ数、内覧数、見送り理由を定期的に確認します。

媒介契約を結ぶ前の確認事項
  • 広告を出す媒体、写真撮影、内覧対応の分担
  • 活動報告の頻度、方法、報告に含める数字
  • レインズ登録証明書の交付日と、売主専用画面の見方
  • 他社からの問い合わせ・内覧依頼をどう扱い、どう報告するか
  • 契約期間、更新方法、中途解約時の扱い
  • 仲介手数料の上限、支払時期、通常の手数料以外に費用が生じる条件

第2フェーズ:売り出し・内覧から購入申込みまで|STEP4〜5の進め方

販売が始まると、不動産会社が広告や問い合わせ対応を進めます。売主は、反響の数字を確認し、価格と条件を判断します。毎日のように動く必要はありません。ただし、任せたまま結果だけ待つ状態は避けます。

STEP4:売り出し価格を決め、販売と内覧を始める

売り出し価格は、査定額をそのまま採用するものではありません。希望期限、最低手取り額、買主の検索条件、値下げ交渉の余地を踏まえて決めます。

売り出し価格・目標成約価格・下限価格の3つを決めておく

  • 売り出し価格:広告に掲載する最初の価格
  • 目標成約価格:条件が整えば合意したい価格
  • 下限価格:手取りと期限から、これ未満なら売り方を再検討する価格

下限価格まで担当者任せにせず、売主自身で決めておくと、購入申込みが入ったときに慌てません。値下げを見込んで必要以上に高く出すと、買主の検索条件から外れ、販売期間だけが延びることがあります。

買主の不安を先回りする物件情報と建物状況調査

広告では、明るい写真や正確な間取りに加え、管理状態、修繕履歴、周辺環境、土地の接道や境界なども伝えます。長所だけでなく、買主が不安に感じる点も先に整理しておきます。

中古住宅では、建物状況調査(インスペクション)を行うかどうかも不動産会社と検討します。これは合格・不合格を決める検査ではなく、一定の範囲で建物の状態を把握する調査です。実施しても、すべての不具合を保証するものではありません。調査範囲と結果の扱いを確認してください。

大規模なリフォームや解体も、かけた費用を売却価格へそのまま上乗せできるとは限りません。工事をする前に、「現状のまま売る場合」と「工事後に売る場合」の手取りと期間を比べて決めましょう。

居住中の内覧は「見やすさ」を優先して準備する

  • 玄関、水回り、バルコニーなど、印象に残りやすい場所を清潔にする
  • 日中でも照明をつけ、カーテンを開けて部屋の広さを伝える
  • 換気を行い、生活臭やペットのにおいをできる範囲で抑える
  • 収納は無理に空にせず、扉を開けても中が見える程度に整える
  • 質問には事実を答え、設備不良や過去の修繕を曖昧にしない
  • 案内できる曜日や時間帯を広めに確保する

反響が弱いときは閲覧・問い合わせ・内覧・申込みのどこで止まったかを見る

反応が鈍いときに、いきなり値下げする必要はありません。閲覧、問い合わせ、内覧、申込みのどこで反応が止まっているかを見れば、価格以外の対策が見えてきます。

反響別の見直し方
  • 閲覧自体が少ない
    価格帯、掲載媒体、公開状況が合っているかを確認します。
  • 閲覧はあるが、問い合わせがない
    競合物件と並べ、写真、間取り、説明文、価格を見直します。
  • 問い合わせはあるが、内覧にならない
    返信速度、案内可能日、鍵の管理、事前説明を確認します。
  • 内覧はあるが、申込みがない
    見送り理由を具体的に集め、室内の印象、価格、修繕負担、引渡し条件の共通点を探します。
  • 申込みはあるが、条件がまとまらない
    価格だけでなく、引渡し日、設備、測量、融資条件まで含めて調整します。

販売開始後は、2〜4週間おきに数字を確認します。媒介契約の更新時まで待たず、止まっている場所に合った対策を取りましょう。

STEP5:購入申込みを受け、価格と引渡し条件を交渉する

購入申込みが入ると、まず価格に目が向きます。ただし、通常は申込みだけで売買契約が成立したわけではありません。価格、資金計画、日程、物件条件を確認し、受けるかどうかを判断します。

購入申込みは価格・ローン特約・引渡し日をセットで比べる

申込みで確認する5つの条件
  • 売買価格・手付金
    値引き額、手付金額、支払方法を確認します。手取りだけでなく、契約の確実性にも関わります。
  • 買主の資金計画
    住宅ローン利用の有無、事前審査の状況、ローン特約を確認します。ローン特約とは、買主の融資が不成立になった場合に、定めた条件と期限内で契約を解除できる取り決めです。
  • 契約日・引渡し日
    売主の引っ越し、住宅ローン完済、買主の融資実行が間に合うかを確認します。
  • 物件の条件
    測量、補修、残置物、付帯設備、境界について、誰が、何を、いつまでに、いくら負担するかを明確にします。
  • 個別の特約
    解除条件、責任範囲、期限など、通常の契約条項に加える条件です。曖昧なまま契約日へ持ち越さないようにします。

たとえば、価格は高くても融資の見通しが弱く、引渡しも遅い申込みがあります。逆に、価格は少し低くても、資金計画と日程がはっきりしている申込みもあります。先に決めた期限と最低手取り額に照らし、どちらが目的に合うかを判断しましょう。

購入申込みを受ける前の最終確認
  • 値引き後も最低手取り額を確保できるか
  • 買主の住宅ローン審査はどの段階か
  • ローン特約の期限と解除条件は妥当か
  • 引渡し日までに引っ越しと抵当権抹消が間に合うか
  • 測量、補修、残置物処分を誰が負担するか
  • 曖昧な条件が契約時まで持ち越されていないか

内容を十分に確認せずに承諾したり、複数の相手へ同時に確約したりしてはいけません。不動産会社と交渉経緯を整理し、合意した条件だけを売買契約書へ反映します。

\ 売り出し価格の根拠を、複数社で確かめる /

第3フェーズ:売買契約から決済・引渡し・確定申告まで|STEP6〜8

買主との条件がまとまったら、書面で契約を確定し、引渡しの準備へ進みます。この段階は不動産会社、金融機関、司法書士が主導する作業が増えます。売主は、期限と書類、物件の状態を確認してください。

STEP6:売買契約を結ぶ|契約書と重要事項説明書の確認点

売買契約では、価格だけでなく「どの状態で、いつ引き渡し、問題があったときにどう扱うか」まで決めます。契約後は、自己都合で簡単に撤回できません。確定前に書類を一つずつ読み合わせます。

売買契約前に読み合わせる5つの書類

  • 売買契約書
    代金、支払日、手付金、解除、違約、引渡しなどを定める
  • 重要事項説明書
    不動産会社が主に買主へ説明する書類。売主も権利関係、法令上の制限、道路、管理などに誤りがないか確認する
  • 物件状況報告書
    雨漏り、シロアリ、傾き、近隣関係など、売主が把握している状態を伝える
  • 付帯設備表
    給湯器、エアコン、照明などを残すか、不具合があるかを記す
  • 測量・境界関係の資料
    土地の範囲、境界標、越境の有無などを確認する

知っている不具合や過去の修繕を隠すと、引渡し後の紛争につながります。「古いから仕方ない」と自己判断せず、分かっている事実を不動産会社へ伝え、書面に反映しましょう。

売買契約書は金額・期限・負担者の3点で確認する

重点チェック
  • 売買代金、手付金、残代金の額と支払日
  • 手付解除、契約違反、ローン特約の条件と期限
  • 所有権移転と鍵の引渡しを行う日
  • 境界の明示方法、測量、越境解消の期限と負担
  • 残す設備、撤去する物、故障時の扱い
  • 契約不適合責任(引き渡した物件が契約内容と合わない場合の責任)の範囲と通知期間
  • 固定資産税、管理費、修繕積立金などの清算方法

「修理する予定」「家具は置いてよい」といった口頭の約束も、合意したなら特約や付帯設備表に記載します。意味が分からない条文は、具体例に置き換えて説明してもらいましょう。

契約時に受け取る手付金も、すべてが確定した売却代金とは限りません。ローン特約などで契約が解除され、返還が必要になる場合があります。決済が終わるまでは、生活費などに使い切らず分けて管理します。

紙の売買契約書にかかる印紙税と電子契約の扱い

不動産売買契約書を紙で作成する場合は、契約金額に応じた印紙税がかかります。3,000万円の売買契約書は、軽減措置の適用期間中であれば1通につき1万円です。電子データだけで契約し、課税文書を作成しない場合は、通常、印紙税の対象になりません。契約方法と保存方法を事前に確認してください。

STEP7:決済・登記・引渡しを行う|当日の流れと事前準備

売買契約から引渡しまでに、引っ越し、残置物の撤去、住宅ローン完済、登記書類の準備を進めます。

決済には、買主の融資実行、金融機関、司法書士、不動産会社の予定を合わせる必要があります。そのため、契約から引渡しまで1〜2か月ほど確保することが多いです。

売買契約後から決済日までに売主が済ませること

  • 引っ越し日を決め、電気・ガス・水道・管理会社などの手続きを進める
  • 契約で撤去すると決めた家具、家電、物置、庭木などを処分する
  • 住宅ローンの金融機関へ、売却と一括返済の予定を伝える
  • 司法書士から案内された登記書類を準備する
  • 境界の明示、測量、補修など、契約で売主が行うと決めた作業を済ませる
  • 鍵、取扱説明書、保証書、管理資料など、買主へ渡す物をまとめる
  • 決済前の現地確認で、契約時から状態が変わっていないか確かめる

決済日は残代金・ローン完済・登記・鍵を同時に動かす

STEP
本人確認と書類の最終確認

司法書士が売主・買主の本人確認と登記書類を確認し、決済を進められる状態か確かめます。

STEP
残代金と清算金を受け取る

買主から残代金を受け取り、契約に基づいて固定資産税や管理費などを清算します。

STEP
住宅ローンを完済する

ローンが残っている場合は、受け取った代金などで完済し、抵当権抹消の手続きを進めます。

STEP
所有権移転登記を申請する

司法書士が法務局へ所有権移転などの登記を申請します。

STEP
鍵と関係書類を引き渡す

鍵、設備資料、管理関係書類などを渡し、引渡し確認書などを取り交わして完了です。

固定資産税は、その年の1月1日時点の所有者に自治体から課税されます。売買時には契約に基づき、売主と買主の負担分を日割りで清算することが一般的です。ただし、自治体に対する納税義務者が途中で買主へ変わるわけではありません。

引渡し日に慌てないために

引っ越しと決済を同日に詰め込むと、残置物や鍵の不足が見つかったときに修正できません。可能なら数日の余裕を設け、最終確認の前までに室内を空にしておきます。売却代金も、ローン返済や費用を差し引いた後の金額が、実際に使える手取りです。

STEP8:売却翌年に確定申告と譲渡所得税の要否を確認する

税金がかかるかどうかを決めるのは、計算上の利益である譲渡所得です。売却価格が大きくても、譲渡所得が出なければ課税されません。最初に次の3つへ分けると、自分に必要な手続きが分かります。

まず確認する3つの分岐
  • 譲渡所得が0円以下
    売却による所得税・住民税は原則かかりません。ほかに申告する理由がなく、損失の特例も使わないなら、売却についての確定申告は原則不要です
  • 譲渡所得がプラスで、マイホームの3,000万円特別控除を使える
    税額が0円になる可能性があります。ただし、特例を使うには確定申告が必要です
  • 特例を使えない、または控除後も利益が残る
    課税されるため、原則として確定申告が必要です

「買った金額より安く売れたから利益はない」とは限りません。建物の取得費は、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算するためです。購入時と売却時の書類を揃え、次の式で確認します。

税額計算の基本式

譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
課税譲渡所得金額 = 譲渡所得 − 特別控除(適用できる場合)

取得費には、購入代金や購入時の手数料などが含まれます。譲渡費用には、売却時の仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、売却のために直接必要となった取り壊し費用などが含まれます。

マイホームを売った場合は、一定の要件を満たせば、所有期間にかかわらず譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。自動で適用される制度ではないため、税額が0円になる場合でも確定申告が必要です。

長期譲渡所得と短期譲渡所得の区分は、売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかどうかで決まります。購入日から売却日までを単純に数えるわけではありません。

住み替え先で住宅ローン控除を使う予定がある場合は、3,000万円特別控除など売却時の特例と併用できない期間があります。どちらが有利かは売却益、新居の入居年、借入額で変わるため、特例を選ぶ前に税務署や税理士へ確認してください。

譲渡損失が出た場合でも、一定のマイホームについて損益通算や繰越控除の特例を使うなら申告が必要です。利益がないから何もしなくてよいと決めつけず、使える特例がないかを確認しましょう。

確定申告に備えて取得費・譲渡費用の書類をまとめる

  • 売却時の売買契約書と決済明細
  • 購入時の売買契約書、請負契約書、購入費用の領収書
  • 売却時の仲介手数料、測量、解体、印紙などの領収書
  • リフォームや改良費の契約書・領収書
  • 登記事項証明書など、特例の確認に使う資料

購入時の契約書が見つからないと、取得費の計算で不利になります。取得費を確認できないときに使えるのが、売却価格の5%を概算取得費とする方法です。

ただし実際にかかった金額より低ければ、その分だけ税負担が増えます。見つからない場合は、税務署や税理士へ確認しながら代わりの資料を探しましょう。

不動産売却の流れが止まったら|3か月売れないときに見直す7つの原因

販売が長引いても、「売れない物件」と決まったわけではありません。反響のどこで止まっているか、手続き上の問題が残っていないかを順番に確認すれば、次に打つ手が見えてきます。

原因を一つずつ切り分ける
  1. 売り出し価格が相場より高くないか
    広告は見られているのに問い合わせが少ないなら、競合物件と直近の成約事例を並べ、買主が検索する価格帯も含めて見直します。
  2. 広告の見せ方や公開範囲に問題がないか
    閲覧自体が少ないなら、掲載先、公開状況、写真、間取り、説明文を確認します。専任媒介ならレインズの取引状況も見ます。
  3. 内覧しにくくなっていないか
    問い合わせはあるのに日程が決まらないなら、案内可能日、返信速度、鍵の管理、居住中の案内方法を整えます。
  4. 登記・共有・相続の整理が止まっていないか
    申込みや契約準備で書類が揃わないなら、司法書士を交え、名義変更、住所変更、共有者の合意を先に進めます。
  5. 境界や建物状態への不安が残っていないか
    内覧後や調査後に交渉が止まるなら、境界資料、修繕履歴、不具合の説明を整理し、測量や建物状況調査の要否を検討します。
  6. 住宅ローン完済の見通しが立っているか
    手取り計算や金融機関との調整が進まないなら、最新の残高と諸費用を出し、不足額がある場合は早めに相談します。
  7. 買主の融資・条件に期限を設けているか
    申込み後も審査や契約日が決まらないなら、審査状況と回答期限を文書で確認し、販売を継続するかどうかを決めます。

媒介契約の3か月目は、会社を変えるかどうかだけを考える時期ではありません。

閲覧数、問い合わせ数、内覧数、申込数、見送り理由を並べ、原因に合った対策が提案されているかを確認します。値下げだけが提案される場合は、写真、広告、案内体制、公開状況に改善余地がないかも聞いてください。

数字を見ても説明が曖昧、報告が約束どおり届かない、改善策が実行されないなら、担当者変更や媒介契約の見直しを検討します。原因を切り分けてから動けば、同じ問題を繰り返しにくくなります。

\ 3か月売れないなら、ほかの会社の見立ても聞く /

不動産売却の費用はいつ払う?発生する4つのタイミング

費用は決済日にまとめて支払うとは限りません。売却代金が入る前に必要なものもあります。資金計画では「最終的な手取り」と「先に現金で払う金額」を分けてください。

①販売前|測量・建物状況調査・片付けなどの費用

  • 測量、境界確認
  • 建物状況調査
  • 片付け、不用品処分、ハウスクリーニング
  • 補修、解体

すべての物件で必要になるわけではありません。実施する前に、売りやすさ、価格、期間にどのような効果があるのかを不動産会社へ確認します。

②売買契約時|印紙税と仲介手数料の一部

  • 紙の売買契約書にかかる印紙税
  • 不動産会社との支払条件によっては、仲介手数料の一部

売買契約時には手付金を受け取ることがありますが、解除時に返す可能性があります。先払い費用を手付金だけに頼る資金計画は避けましょう。

③決済・引渡し時|仲介手数料の残額と抵当権抹消費用

  • 仲介手数料の残額
  • 抵当権抹消登記と司法書士報酬
  • 住宅ローンの一括返済関連費用
  • 契約に基づく測量、補修、残置物撤去などの費用

決済前に、不動産会社へ「入金額」と「当日差し引かれる金額」を一覧にしてもらいます。口座へ入る売却代金と、自由に使える手取りは同じではありません。

④売却翌年|譲渡所得にかかる所得税・住民税

譲渡所得が出て、特例を使っても課税所得が残る場合は、所得税・住民税などがかかります。決済時に自動で差し引かれるわけではありません。売却代金を使い切る前に、概算税額を確認してください。

800万円以下の物件は仲介手数料の特例を確認

売買価格が800万円以下の宅地・建物では、「低廉な空家等」の仲介手数料特例が適用される場合があります。特例を使う場合、不動産会社が売主または買主の一方から受け取れる上限は税込33万円です。

通常の上限を超える報酬を受け取るには、媒介契約を結ぶ際の事前説明と合意が必要です。物件が空き家かどうかにかかわらず対象になり得るため、見積書と媒介契約書で確認しましょう。

\ 費用を引いた手取りを、査定額から試算する /

不動産売却の流れに関するよくある質問

準備の時期、住みながらの売却、住宅ローンの残債、手取りの受け取り方など、売主から相談の多い質問をまとめました。

不動産売却は何か月前から始めればよいですか?

希望する引渡し日の6か月ほど前から準備を始めると、価格と不動産会社を比較する時間を取りやすくなります。

相続登記、共有者の調整、境界確定、解体などが必要なら、さらに早めに動きましょう。

最初に何をすればよいですか?

希望引渡し日、最終期限、最低手取り額の3つを決め、住宅ローン残高と登記名義を確認します。その後、複数社へ査定を依頼し、査定額の高さより根拠と販売計画を比べます。

家に住みながら売却できますか?

住みながらでも売却できます。内覧のたびに片付けや外出が必要になるので、案内できる曜日を決め、玄関・水回り・換気を優先して整えるのがおすすめです。

引渡しまでには、契約で合意した状態にして退去します。

住宅ローンが残っていても売却できますか?

売却できます。ただし、引渡し時にローンを完済し、抵当権を抹消できることが前提です。

想定売却価格よりローン残高と費用の合計が大きい場合は、不足資金や金融機関との調整を販売前に確認します。

住み替えは、今の家を売ってから新居を買うべきですか?

売却代金を新居の購入資金に使う人や、今のローン残高が多い人は、売り先行を優先します。自己資金と借入余力があり、購入したい物件が決まっている人は買い先行も検討できます。

買い先行では、売却が遅れたときの二重ローンと値下げ余力まで確認してください。

媒介契約はどれを選べばよいですか?

初めての売却で、複数社との連絡を自分で管理するのが不安なら、専任媒介がおすすめです。

複数社を自分で管理できるなら一般媒介、自分で買主を探す予定がなく、毎週の報告を受けたいなら専属専任媒介も候補です。

購入申込みが入ったら、必ず売らなければなりませんか?

通常、購入申込みだけでは売買契約は成立していません。

価格、資金計画、引渡し日などを確認し、受けるかどうかを判断します。ただし、安易な承諾や二重の確約はトラブルになり得るため、不動産会社を通じて交渉経緯を整理しましょう。

売却代金はいつ受け取れますか?

通常は、売買契約時に手付金を受け取り、決済・引渡し日に残代金を受け取ります。

住宅ローンの返済、仲介手数料、登記費用なども決済時に動くため、自由に使える手取り額は差し引き後の金額です。

3か月売れなければ、すぐ値下げすべきですか?

すぐに値下げするとは限りません。閲覧、問い合わせ、内覧、申込みのどこで止まっているかを確認し、広告、案内体制、物件情報、価格の順に原因を切り分けます。

価格が原因と判断できたら、あらかじめ決めた期限と下限価格に沿って見直します。

不動産売却で先に現金を用意する必要はありますか?

紙の契約書の印紙税、引っ越し、不用品処分、測量などは、売却代金を受け取る前に支払う場合があります。

不動産会社へ「引渡し前に自己資金で払う費用」を別に試算してもらい、手取りとは分けて準備してください。

不動産売却の流れは「期限」と「手取り」から逆算する

不動産売却は、すべての手続きを一度に進める必要はありません。

まず第1フェーズに絞り、住み替えの順番、希望引渡し日、最低手取り額を決めます。次に、住宅ローンと登記を確認し、複数社の査定へ進んでください。

今日から始める3つの行動
  1. 住み替えの順番と、希望引渡し日・最終期限を決める
  2. 住宅ローン残高、登記名義・住所、購入時の契約書を確認する
  3. 複数社へ査定を依頼し、成約事例・想定期間・レインズの扱いを質問する

査定額の高さだけで会社を決めず、売れなかったときの見直し方まで比べましょう。面と向かって質問しにくければ、査定依頼の備考欄やメールに書いて先に送っても構いません。

販売が始まった後も、閲覧数、問い合わせ数、内覧数、申込み数を見れば、次に直すべき場所が分かります。3か月で売れなくても、焦って値下げする前に原因を切り分けてください。

登記、税務、契約の扱いは、物件の状況、当事者、売却時期によって変わります。個別の手続きは、不動産会社に加え、必要に応じて司法書士、土地家屋調査士、税理士、金融機関へ確認しましょう。

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出典・参考資料

情報確認日:2026年8月6日

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