東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の集計では、2025年度に横浜市で成約した中古マンションの平均価格は4,084万円でした。10年前の2015年度は2,717万円でした。
中古マンションの平均成約価格の推移(年度)
※年度は4月〜翌年3月出典:東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向」(2015〜2025年度)をもとに当社作成
区ごとに見ると、2025年度の平均成約価格は西区が6,720万円、旭区が2,254万円で、同じ横浜市のなかで約3倍の開きがあります。2026年7月には、市全体の成約価格が前年同月を6.4%下回りました。
横浜のマンション価格は、どの区でも同じように上がってきたわけではありません。夏に見えた前年割れが一時的なものか、東京都区部のように下落の始まりなのかを見きわめるには、区ごとの動きと成約件数を合わせて見る必要があります。
この記事では、横浜のマンション価格の推移と今後の見通し、売り時を判断する材料を順に説明します。
- 2015年度からの成約価格の動き
- 18区の成約価格と上がり方
- 2026年夏の前年割れの中身
- 東京都区部との動きの違い
- 長期譲渡になる取得時期
【2026年9月まで】横浜のマンション価格推移
東日本レインズは、横浜市の中古マンションの成約データを、年度ごと(4月〜翌年3月)には区別に、月ごとには市全体で公表しています。年度の値と月ごとの値は集計の方法が違うため、この記事では分けて示します。
横浜市の中古マンション成約価格の10年推移
横浜市の中古マンションの平均成約価格は、2015年度から2023年度まで毎年前年度を上回りました。2024年度は3,883万円で、2023年度の3,915万円を下回っています。
| 年度 | 成約価格 | 成約㎡単価 | 成約件数 | 平均築年数 |
|---|---|---|---|---|
| 2015年度 | 2,717万円 | 40.75万円 | 4,639件 | 21.07年 |
| 2016年度 | 2,760万円 | 42.12万円 | 4,635件 | 21.62年 |
| 2017年度 | 2,926万円 | 44.01万円 | 4,428件 | 21.99年 |
| 2018年度 | 2,984万円 | 44.74万円 | 4,449件 | 22.43年 |
| 2019年度 | 3,012万円 | 45.12万円 | 4,576件 | 23.17年 |
| 2020年度 | 3,225万円 | 47.66万円 | 4,511件 | 23.16年 |
| 2021年度 | 3,369万円 | 50.32万円 | 4,567件 | 24.54年 |
| 2022年度 | 3,612万円 | 55.01万円 | 4,012件 | 25.33年 |
| 2023年度 | 3,915万円 | 58.88万円 | 4,151件 | 25.09年 |
| 2024年度 | 3,883万円 | 58.83万円 | 4,514件 | 26.98年 |
| 2025年度 | 4,084万円 | 62.40万円 | 5,892件 | 28.38年 |
出典:東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向」(各年度)表24「中古マンションの区市町村別成約状況」
2024年度は成約価格だけでなく、1㎡あたりの成約単価も58.83万円と、前年度の58.88万円とほぼ同じでした。2025年度は成約件数が5,892件に増え、成約価格も4,084万円まで上がっています。
成約した物件の平均築年数は、2015年度の21.07年から2025年度は28.38年になりました。古いマンションの成約が増えるなかで、平均の成約価格は上がっています。
2026年7月に前年を下回った成約価格
月ごとの値では、横浜市の成約価格は2026年6月まで前年同月を上回っていました。7月は4,032万円で、前年同月を6.4%下回っています。
| 月 | 成約件数 | 前年同月比 | 成約㎡単価 | 前年同月比 | 成約価格 | 前年同月比 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年4月 | 494件 | +9.1% | 66.84万円 | +14.1% | 4,278万円 | +10.8% |
| 2026年5月 | 504件 | +7.9% | 61.35万円 | +5.3% | 3,991万円 | +5.3% |
| 2026年6月 | 500件 | +5.0% | 62.32万円 | +7.3% | 4,004万円 | +6.9% |
| 2026年7月 | 445件 | -3.3% | 61.99万円 | -4.8% | 4,032万円 | -6.4% |
| 2026年8月 | 387件 | -3.3% | 62.90万円 | +3.5% | 4,128万円 | +3.1% |
| 2026年9月 | 443件 | -18.6% | 63.58万円 | +1.1% | 4,126万円 | +2.0% |
出典:東日本レインズ「月例速報 マーケットウオッチ データ編(2026年9月度)」
8月と9月は、成約㎡単価・成約価格とも再び前年同月を上回りました。
一方で、成約件数は7月から3か月続けて前年を下回っています。
9月の成約件数は前年同月より18.6%少なくなりました。ただし、比べる相手の2025年9月は544件で、その前の年より58.1%多い月でした。前年が多かった月は、前年比のマイナスも大きく出ます。
中古マンション成約㎡単価の前年同月比(月次)
太線:横浜市 細線:東京都区部 破線:首都圏
出典:東日本不動産流通機構「月例速報 マーケットウオッチ(2026年9月度)」をもとに当社作成
東京都区部・首都圏と比べた価格水準
2026年9月の横浜市の成約価格は4,126万円で、東京都区部は7,405万円でした。前年同月と比べると、東京都区部と首都圏全体は成約㎡単価が前年を下回り、横浜市は上回りました。
| 項目 | 横浜市 | 東京都区部 | 首都圏 |
|---|---|---|---|
| 成約価格 | 4,126万円 | 7,405万円 | 5,111万円 |
| 成約㎡単価 | 63.58万円 | 130.39万円 | 81.07万円 |
| ㎡単価の 前年同月比 | +1.1% | -0.9% | -4.8% |
| 成約件数 | 443件 | 1,385件 | 3,457件 |
| 件数の 前年同月比 | -18.6% | -30.6% | -22.7% |
※2026年9月
出典:東日本レインズ「月例速報 マーケットウオッチ サマリーレポート(2026年9月度)」「同 データ編(2026年9月度)」
首都圏の成約㎡単価は5か月続けて前年を下回り、東京都区部も2か月続けて前年を下回りました。成約件数は3つの地域すべてで前年より減っています。
横浜市18区のマンション価格と地価
東日本レインズの年度の集計には、横浜市18区それぞれの成約件数と価格も載っています。区ごとに見ると、価格の水準だけでなく、10年間の上がり方にも大きな違いがあります。
区ごとの中古マンション成約価格(2025年度)
2025年度の平均成約価格がもっとも高いのは西区の6,720万円で、中区の5,581万円、神奈川区の5,056万円、都筑区の5,052万円が続きます。もっとも低いのは旭区の2,254万円でした。
| 区 | 成約件数 | 成約価格 2015年度 | 成約価格 2025年度 | 10年の変化 |
|---|---|---|---|---|
| 鶴見区 | 473件 | 2,440万円 | 3,469万円 | +42.2% |
| 神奈川区 | 521件 | 2,888万円 | 5,056万円 | +75.1% |
| 西区 | 399件 | 3,957万円 | 6,720万円 | +69.8% |
| 中区 | 497件 | 3,113万円 | 5,581万円 | +79.3% |
| 南区 | 374件 | 1,652万円 | 2,531万円 | +53.2% |
| 保土ケ谷区 | 247件 | 2,036万円 | 2,902万円 | +42.5% |
| 磯子区 | 286件 | 1,977万円 | 2,792万円 | +41.2% |
| 金沢区 | 293件 | 2,071万円 | 2,423万円 | +17.0% |
| 港北区 | 710件 | 3,108万円 | 4,661万円 | +50.0% |
| 戸塚区 | 401件 | 2,780万円 | 3,560万円 | +28.1% |
| 港南区 | 237件 | 2,138万円 | 2,833万円 | +32.5% |
| 旭区 | 192件 | 1,624万円 | 2,254万円 | +38.8% |
| 緑区 | 244件 | 2,016万円 | 3,092万円 | +53.4% |
| 瀬谷区 | 40件 | 1,904万円 | 3,202万円 | +68.2% |
| 栄区 | 128件 | 2,503万円 | 3,547万円 | +41.7% |
| 泉区 | 87件 | 2,645万円 | 3,349万円 | +26.6% |
| 青葉区 | 438件 | 3,357万円 | 4,676万円 | +39.3% |
| 都筑区 | 325件 | 3,744万円 | 5,052万円 | +34.9% |
| 横浜市 | 5,892件 | 2,717万円 | 4,084万円 | +50.3% |
※成約件数は2025年度。10年の変化は2015年度と2025年度の成約価格から当社計算
出典:東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向(2015年度・2025年度)」表24
成約件数がもっとも多いのは港北区の710件です。瀬谷区は40件、泉区は87件と少なく、1件ごとの価格が平均を大きく動かすため、区の比較には向きません。
10年で上がり方に差が出た区
2015年度から2025年度にかけて、成約価格の上がり方がもっとも大きかったのは中区の79.3%でした。神奈川区が75.1%、西区が69.8%で続き、横浜駅や関内駅に近い3つの区が上位に並びます(当社計算)。
もっとも小さかったのは金沢区の17.0%で、泉区の26.6%、戸塚区の28.1%が続きます。
中区と金沢区の価格差は、2015年度の1,042万円から2025年度は3,158万円に広がりました(当社計算)。
| 区 | 2015年度 | 2025年度 | 平均築年数 2025年度 |
|---|---|---|---|
| 中区 | 3,113万円 | 5,581万円 | 24.48年 |
| 金沢区 | 2,071万円 | 2,423万円 | 33.70年 |
出典:東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向(2015年度・2025年度)」表24
2025年度に成約したマンションの平均築年数は、金沢区が33.70年、中区が24.48年でした。区の平均価格には、そこで成約した物件の築年数の違いも表れます。
区ごとの住宅地の地価変動率
土地の価格の動きは、毎年1月1日時点の地価公示と、7月1日時点の地価調査(基準地価)で確認できます。2026年の地価公示では、横浜市の住宅地は18区すべてで上がりました。
| 区 | 地価公示 2025年 | 地価公示 2026年 | 地価調査 2026年 |
|---|---|---|---|
| 鶴見区 | +3.8% | +4.1% | +3.5% |
| 神奈川区 | +5.1% | +5.2% | +5.2% |
| 西区 | +5.9% | +7.0% | +4.9% |
| 中区 | +3.2% | +3.6% | +3.6% |
| 南区 | +3.1% | +3.0% | +3.1% |
| 港南区 | +2.8% | +2.8% | +2.4% |
| 保土ケ谷区 | +3.2% | +3.5% | +3.3% |
| 旭区 | +3.2% | +3.2% | +3.7% |
| 磯子区 | +2.3% | +2.0% | +1.8% |
| 金沢区 | +2.3% | +2.5% | +2.7% |
| 港北区 | +4.0% | +4.0% | +4.2% |
| 緑区 | +2.7% | +2.8% | +3.6% |
| 青葉区 | +2.5% | +2.6% | +2.9% |
| 都筑区 | +3.7% | +4.0% | +3.0% |
| 戸塚区 | +2.7% | +2.7% | +2.8% |
| 栄区 | +2.8% | +2.8% | +3.0% |
| 泉区 | +3.9% | +3.4% | +2.7% |
| 瀬谷区 | +3.4% | +3.3% | +3.6% |
| 横浜市 | +3.2% | +3.3% | +3.3% |
※住宅地の平均変動率。地価公示は1月1日時点、地価調査は7月1日時点で、調査地点が違う
出典:横浜市「令和8年地価公示のあらまし(横浜市分)」、神奈川県「地価調査の概要(令和8年地価調査)」
2026年の地価公示でもっとも上昇率が高かったのは西区の7.0%で、もっとも低かったのは磯子区の2.0%でした。横浜市の資料には、住宅地について次のように書かれています。
交通利便性が高い横浜駅、上大岡駅等の徒歩圏では、需要が堅調で高い上昇率となった地点も見られました。
横浜駅の近くでは、西区岡野1丁目の地点が11.4%、戸部駅から300mの西区中央1丁目の地点が14.4%上がりました。地価でも、マンションの成約価格と同じく、横浜駅に近い区の上がり方が大きくなっています。
横浜市の住宅地の上昇率3.3%は、神奈川県全体の3.4%、川崎市の4.4%、相模原市の4.5%をいずれも下回りました(2026年地価公示)。
令和8年基準地価で見る直近の動き
7月1日時点の地価調査では、横浜市の住宅地は3.3%上がりました。前年の3.4%から上昇率は少し下がっています。神奈川県の資料にも、横浜市について「市全体では3.3%(前年3.4%)と上昇率が縮小した」とあります。
区ごとでは、磯子区が1.8%でもっとも低く、神奈川区が5.2%でもっとも高い値でした。同じ資料には「磯子区、金沢区等では横ばいの地点も見られた」とも書かれており、上昇が続くなかで動きの止まった地点も出ています。1月時点では上昇率が前年より上がっていた横浜市の住宅地も、7月時点では上昇率が少し下がりました。
横浜のマンション価格が上がってきた理由
全国や東京都区部のマンション価格の動きと、建築費や金利などの変動要因は「マンション価格は今後下落する?」で詳しく説明しています。横浜市ではこれに加えて、人口の動き、売り出し物件の少なさ、駅周辺の再開発という地域の事情があります。
横浜市の人口と転入元
2025年の横浜市は、市外からの転入が転出を18,615人上回り、転入超過数は過去20年でもっとも多くなりました。一方で、死亡が出生を18,732人上回ったため、1年間の人口の増加は164人にとどまっています。
| 項目 | 2025年 |
|---|---|
| 自然増減(出生−死亡) | -18,732人 |
| 社会増減(転入−転出など) | +18,896人 |
| 人口の増減 | +164人 |
出典:横浜市「令和7年中の人口動態」
転入超過の内訳を地域別に見ると、東京都区部に対しては1,104人の転出超過でした。横浜市から東京都区部への転出超過は、2023年から3年続いています。
| 地域 | 2025年の転入超過数 |
|---|---|
| 東京都区部 | -1,104人 |
| 東京都(区部以外) | -1,311人 |
| 川崎市 | +527人 |
| 埼玉県・千葉県 | +1,016人 |
| 東京圏以外の道府県 | +11,106人 |
| 国外 | +9,695人 |
出典:横浜市「令和7年中の人口動態」
横浜市の転入超過は、東京都からではなく、東京圏の外と国外からの転入で生まれています。
2026年10月1日時点の推計人口は375万3,462人で、2022年10月1日の377万1,961人より少ない人数です。
前年を下回り続けた売り出し物件
横浜市では、新たに売りに出される中古マンションの件数が、2025年9月から2026年8月までの12か月のうち11か月で前年同月を下回りました。月末時点で売り出し中の物件(在庫)も、2025年9月から2026年9月まで毎月、前年同月を下回っています。
| 項目 | 2026年9月 | 前年同月比 |
|---|---|---|
| 新規登録件数(横浜市) | 2,027件 | +4.2% |
| 在庫件数(横浜市) | 5,735件 | -0.1% |
| 在庫件数(首都圏) | 50,450件 | +15.1% |
出典:東日本レインズ「月例速報 マーケットウオッチ サマリーレポート(2026年9月度)」「同 データ編(2026年9月度)」
首都圏全体では在庫が7か月続けて増え、9月は前年同月より15.1%多くなりました。横浜市の在庫は9月も前年をわずかに下回っており、首都圏とは動きが違います。
売り物件が増えなければ、買い手は限られた物件のなかから選ぶことになります。横浜市では、2026年9月の新規登録件数が2,027件と前年同月を4.2%上回り、売り出しの数に変化が出始めました。
関内駅・横浜駅周辺の再開発
関内駅前では、旧横浜市庁舎の街区を使ったBASEGATE横浜関内が2026年3月19日に開業しました。三井不動産を代表とする8社による事業です。隣の関内駅前港町地区では、地上32階、高さ約170mのビルの再開発が計画されています。
| 事業 | 内容 |
|---|---|
| BASEGATE 横浜関内 | 旧横浜市庁舎街区の活用事業。2026年3月19日開業 |
| 関内駅前港町地区の 再開発 | 地上32階・高さ約170m。25〜32階に住宅を計画。建築工事は2027年2月着工、2031年1月竣工の予定 |
出典:三井不動産ほか8社のニュースリリース(2025年9月24日)、横浜市「関内駅前港町地区第一種市街地再開発事業 事業計画」
2026年の地価公示では、中区の商業地は12.9%上がり、関内駅から250mの尾上町1丁目の地点は21.0%の上昇でした。横浜市の資料には、商業地について次のように書かれています。
関内駅周辺では、駅前再開発への期待感や上層階の共同住宅としての需要から、継続して強い上昇傾向が見られました。
中区は、10年間の成約価格の上がり方が18区でもっとも大きかった区でもあります。
横浜のマンション価格は今後どうなる?
横浜市では、地価の上昇と売り出し物件の少なさなど、価格を支える状態が続いてきました。一方で、2026年9月には政策金利が引き上げられ、横浜市の成約件数も7月から3か月続けて前年を下回っています。
価格を支える材料
2026年10月時点で、価格を支える材料は次のとおりです。
| 材料 | 内容 |
|---|---|
| 地価の上昇 | 2026年の地価公示で18区すべての住宅地が上昇。7月時点の地価調査でも市全体で3.3%の上昇 |
| 売り出し物件の少なさ | 横浜市の在庫件数は2025年9月から2026年9月まで毎月、前年同月を下回る |
| 駅周辺の再開発 | BASEGATE横浜関内の開業(2026年3月)、関内駅前港町地区の再開発(2031年1月竣工予定) |
価格を押し下げるおそれのある材料
2026年9月24日から、政策金利(無担保コールレート・オーバーナイト物)の誘導目標は1.25%程度になりました(日本銀行、9月18日決定)。7月の決定会合のあとは1.0%程度で、利上げによって住宅ローンの金利にも上昇の圧力がかかります。
| 材料 | 内容 |
|---|---|
| 政策金利の引き上げ | 2026年9月24日から1.25%程度(それまでは1.0%程度) |
| 住宅ローン金利 | フラット35(返済期間21〜35年・融資率9割以下)の2026年10月の最頻金利は3.83% |
| 成約件数の減少 | 横浜市の成約件数は2026年7月から3か月続けて前年同月を下回る |
| 首都圏の在庫の増加 | 首都圏の在庫件数は2026年9月に前年同月比+15.1%で、7か月連続の増加 |
| 人口の自然減 | 2025年は死亡が出生を18,732人上回る |
金利が上がると、同じ毎月の返済額で借りられる金額は減ってしまいます。買い手が借りられる金額が減れば、高い価格で売れる物件は限られます。
先に下がり始めた東京23区との比較
東京都区部の中古マンションの成約㎡単価は、2026年4月まで前年比10%を超える上昇が続いていました。5月の上昇率は2.0%に下がり、8月に前年を0.3%、9月に0.9%下回っています。成約件数は9か月続けて減りました。
| 2026年 | 東京都区部 | 横浜市 |
|---|---|---|
| 4月 | +10.1% | +14.1% |
| 5月 | +2.0% | +5.3% |
| 6月 | +1.5% | +7.3% |
| 7月 | +2.7% | -4.8% |
| 8月 | -0.3% | +3.5% |
| 9月 | -0.9% | +1.1% |
※成約㎡単価の前年同月比
出典:東日本レインズ「月例速報 マーケットウオッチ サマリーレポート(2026年9月度)」「同 データ編(2026年9月度)」
東京都区部では、成約件数が減り続けたあとに㎡単価が前年を下回りました。横浜市は9月も㎡単価が前年を上回りましたが、成約件数は3か月続けて減っています。東京都区部と同じ順番で動くとは限りませんが、横浜市の成約件数がこの先も減り続けるかは、価格の動きを見る手がかりになります。
横浜でマンション価格の暴落は起きるか
2015年度以降、横浜市の中古マンションの成約価格が前年度を下回ったのは2024年度だけで、3,915万円から3,883万円への下落でした。2025年度は4,084万円まで上がっています。
さらにさかのぼると、横浜市の住宅地の地価は、リーマン・ショック後の2009年から2012年まで4年続けて下がりました。下落率がもっとも大きかったのは2010年の4.2%で、2013年に0.2%の上昇に戻っています。
| 時期 | 動き |
|---|---|
| 2009〜12年 | 住宅地の地価が4年連続で下落(最大は2010年の-4.2%) |
| 2024年度 | 中古マンションの成約価格が3,915万円から3,883万円に下落 |
| 2026年7月 | 成約価格が前年同月を6.4%下回る。8月・9月は前年を上回る |
出典:横浜市「令和8年地価公示のあらまし(横浜市分)」、東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向」表24、「月例速報 マーケットウオッチ データ編(2026年9月度)」
地価の動きとマンションの成約価格の動きは同じではありません。また、価格が下がるのを待つあいだにも、建物の築年数は進んでしまいます。
横浜でマンションを売るなら今が売り時か
横浜のマンション価格は上がってきましたが、売り時は物件ごとに違います。判断の目安になるのは、築年数、所有期間が5年を超えているか、住宅ローンの残債の3つです。
築年数で変わる成約価格
東日本レインズの築年数別の集計は、横浜市と川崎市を合わせた単位で公表されています。2026年4〜6月期の横浜・川崎の成約を築年数で分けると、合計2,125件のうち931件を築30年超の物件が占めました。
| 築年数 | 成約件数 | 成約価格 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 築5年以内 | 116件 | 6,758万円 | +0.1% |
| 築6〜10年 | 198件 | 7,454万円 | +23.0% |
| 築11〜15年 | 171件 | 6,666万円 | +11.4% |
| 築16〜20年 | 206件 | 6,136万円 | +1.8% |
| 築21〜25年 | 259件 | 5,605万円 | +17.5% |
| 築26〜30年 | 244件 | 4,352万円 | +7.9% |
| 築30年超 | 931件 | 2,320万円 | +9.6% |
| 合計 | 2,125件 | 4,394万円 | +7.1% |
※横浜市・川崎市の合計。築年数別の集計のため、合計は月例速報などの成約件数と一致しない
出典:東日本レインズ「REINS TOPIC 首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2026年04〜06月】」
築30年を超える物件の成約価格は2,320万円で、前年同期より9.6%上がりました。築5年以内は6,758万円で、相場が上がっていても、築年数によって売れる価格の水準は大きく違います。
築16〜20年は前年同期比1.8%、築5年以内は0.1%の上昇にとどまりました。同じ時期でも、築年数によって上がり方は一様ではありません。
所有期間5年で変わる譲渡所得の税率
マンションを売って利益(譲渡所得)が出たときの税率は、所有期間によって変わります。租税特別措置法第31条には、長期譲渡所得の対象として「その年一月一日において所有期間が五年を超えるもの」とあります。所有期間は売った年の1月1日時点で数えるため、実際に所有していた年数とずれる点に注意が必要です。
| 区分 | 所有期間 | 所得税 | 住民税 |
|---|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 15% | 5% |
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 30% | 9% |
※所有期間は売った年の1月1日時点で数える
※所得税とは別に、所得税額の2.1%の復興特別所得税がかかる
出典:租税特別措置法第31条・第32条、国税庁「暮らしの税情報(令和8年度版)」
2026年中に売る場合、2020年12月31日以前に取得していれば長期譲渡所得になり、2021年1月1日以後の取得なら短期譲渡所得になります。売る時期が数か月違うだけで、短期譲渡所得になり税率が上がってしまうことがあります。
自分が住んでいたマンションを売った場合は、一定の要件を満たすと、所有期間にかかわらず譲渡所得から3,000万円まで控除できます(租税特別措置法第35条)。
住み替え・ローン残債と売却時期
住み替えでは、今の家を先に売るか、新しい家を先に買うかで資金の段取りが変わります。売却と購入の順番やタイミングは「住み替えのタイミングは築何年が目安?」で説明しています。
住宅ローンが残っているマンションは、売却代金でローンを完済して抵当権を抹消しないと、買い手に引き渡せません。売却価格が残債を下回る場合は、差額を自己資金で用意する必要があります。ローン中の売却の流れは「ローン中の家は売れる?」を参考にしてください。
\ 横浜のマンションは今いくら? /
横浜のマンション売却相場の調べ方
横浜のマンションの「相場」として出てくる価格には、成約価格・売出価格・査定価格の3種類があります。売り出し中の物件に付いている売出価格は、値下げ交渉が入る前の価格で、実際に売れる価格とは違います。
成約価格・売出価格・査定価格とは?
売るかどうかを決めるときに使う価格は、成約価格と査定価格です。
| 価格 | 決める人 | 意味 | 使い道 |
|---|---|---|---|
| 成約価格 | 売主と買主 | 実際に売買が成立した価格 | 相場の確認 |
| 売出価格 | 売主(不動産会社と相談) | 売りに出したときの希望価格 | 競合物件の確認 |
| 査定価格 | 不動産会社 | 売れると見込まれる価格 | 売出価格を決める目安 |
売り出し中の物件の価格だけを見て相場を判断すると、実際に売れる価格より高く見積もってしまいます。
公的データで成約価格を調べる
成約価格は、東日本レインズと国土交通省のデータで調べられます。
| データ | わかること | 地域の単位 |
|---|---|---|
| 東日本レインズ「月例速報 マーケットウオッチ データ編」 | 中古マンションの成約・新規登録・在庫の件数と価格(月ごと) | 横浜市 |
| 東日本レインズ「首都圏不動産流通市場の動向」表24 | 中古マンションの成約件数・価格・築年数(年度ごと) | 横浜市の区ごと |
| 国土交通省「不動産情報ライブラリ」 | 個別の取引の価格・面積・築年 | 地区ごと |
| 横浜市「よこはま地価マップ」 | 地価公示・地価調査の地点ごとの価格 | 地点ごと |
東日本レインズのデータは区全体の平均のため、同じ区でも駅からの距離や築年数によって価格は大きく違います。不動産情報ライブラリでは、自分のマンションに近い地区で、築年数や広さが近い物件の取引価格を確認できます。
一括査定で複数社の査定額を比べる
公的データの成約価格は、地域ごとの平均です。自分のマンションの価格を知るには査定が必要で、査定額は不動産会社ごとに違うため、1社だけでは高いのか低いのか判断できません。
当社が運営するリビンマッチでは、全国2,100社以上の不動産会社のなかから、物件の地域に対応する会社にまとめて査定を依頼できます(社数はサービスごとに異なります)。無料で利用でき、入力は最短45秒で終わります。
査定額が高すぎる会社を選ぶと、売り出してから値下げが続いてしまうことがあります。査定額の見方は「不動産査定が高すぎるのはなぜ?」で、マンションの売却相場の考え方は「マンション売却の相場」で説明しています。
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【よくある質問】横浜のマンション価格
横浜のマンション価格は下落していますか?
2026年9月時点では下落していません。横浜市の中古マンションの成約価格は4,126万円で、前年同月を2.0%上回りました。ただし、7月は前年同月を6.4%下回っており、成約件数は7月から3か月続けて前年を下回っています。
横浜と川崎ではどちらが値上がりしていますか?
2026年の地価公示では、住宅地の上昇率は横浜市が3.3%、川崎市が4.4%で、川崎市のほうが高い値でした。7月時点の地価調査でも、横浜市3.3%、川崎市4.3%と川崎市が上回っています。
関内のマンション価格は上がっていますか?
関内駅のある中区では、2025年度の中古マンションの平均成約価格が5,581万円で、2015年度の3,113万円から79.3%上がりました(当社計算)。2026年の地価公示では、関内駅から250mの商業地の地点が21.0%上がっています。
横浜で地価の上昇率が低い区はどこですか?
2026年の地価公示で住宅地の上昇率が低かったのは、磯子区の2.0%、金沢区の2.5%、青葉区の2.6%です。7月時点の地価調査でも、磯子区は1.8%で18区のなかでもっとも低い値でした。
築年数が古いマンションも値上がりしていますか?
横浜・川崎で2026年4〜6月期に成約した築30年超のマンションは平均2,320万円で、前年同期より9.6%上がりました。同じ時期の築5年以内は6,758万円でした。
【まとめ】横浜のマンション価格推移と売り時
横浜市の中古マンションの成約価格は、2015年度の2,717万円から2025年度の4,084万円に上がりました。前年度を下回ったのは2024年度の1回だけでした。
区ごとの上がり方には大きな差があり、10年間で中区は79.3%、金沢区は17.0%の上昇でした(当社計算)。地価も横浜駅に近い西区や神奈川区で上昇率が高く、磯子区や金沢区では横ばいの地点も出ています。
2026年は7月に成約価格が前年同月を下回り、8月・9月は再び前年を上回りました。一方で、成約件数は3か月続けて減り、政策金利は9月に1.25%程度へ引き上げられています。先に価格が下がり始めた東京都区部では、成約件数の減少が続いたあとに㎡単価が前年を下回りました。
同じ横浜市でも、区や築年数によって売れる価格は大きく違います。市全体の相場が上がっていても、自分のマンションがいくらで売れるかは、査定を受けて確かめる必要があります。
\ 区と築年数で変わる価格を知る /
出典
東日本不動産流通機構「月例速報 マーケットウオッチ サマリーレポート(2026年9月度)」(公表日:2026年10月13日)
東日本不動産流通機構「月例速報 マーケットウオッチ データ編(2026年9月度)」
東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向」(2015〜2025年度)表24「中古マンションの区市町村別成約状況」
東日本不動産流通機構「REINS TOPIC 首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2026年04〜06月】」(公表日:2026年7月17日)
横浜市「令和8年地価公示のあらまし(横浜市分)」(令和8年4月作成)
神奈川県「地価調査の概要(令和8年地価調査)」(公表:2026年9月)
横浜市「令和7年中の人口動態」
横浜市「推計人口(令和8年10月1日現在)」
三井不動産ほか8社「BASEGATE横浜関内」に関するニュースリリース(公表日:2025年9月24日)
横浜市「関内駅前港町地区第一種市街地再開発事業 事業計画」
日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(公表日:2026年9月18日)
住宅金融支援機構「フラット35 借入金利の推移(2026年10月)」
e-Gov法令検索「租税特別措置法」(第31条・第32条・第35条)
国税庁「暮らしの税情報(令和8年度版)」
※東日本不動産流通機構の統計は東日本レインズのWebサイトで公開されています。

