首都圏の中古マンションは、レインズに登録されてから成約するまで平均82.5日かかっています。2か月半あるなら、何組も見に来ると思うかもしれません。
ところが不動産情報サービス大手のアットホームによると、売却が決まるまでの内覧は平均で3件から10件程度です。多くても10組、少なければ3組。1回を落とすと、次がいつ来るかは分かりません。買い手が実際に見ている場所、準備で先に手をつける順番、内覧が動かないときにどこから見直すかを順に追います。
- 買い手は共用部と管理費も見ている
- 掃除は水回りと玄関を優先
- 成約まで平均82.5日。3か月が見直しの目安
- 競合の48.6%は売主リフォーム済み
※本記事のデータは2026年8月時点のものです。国土交通省の調査は令和7年度(2025年9月〜12月実施)の結果を参照しています。法令は2026年6月24日施行の民法、2026年4月1日施行の宅地建物取引業法および同施行規則を参照しています。
マンション売却の内覧で買い手が見ている場所はどこ?
内覧の準備といえば部屋の掃除だと考えるのが自然です。ただ、買い手は内覧に来る前から比較を始めています。2025年1月から、レインズに物件を登録するときは築年月・管理費・修繕積立金の入力が必須になりました。毎月いくらかかる物件なのかは、当日を待たずに分かります。
では、わざわざ足を運んで確かめにくるものは何でしょうか。玄関を開けた瞬間の空気、水回りの使われ方、収納の余裕、そして建物全体が手入れされているかどうか。数字に出ない部分を見に来ていると考えると、準備する場所が変わってきます。
玄関と水回りで第一印象が決まる
一般社団法人日本ホームステージング協会が「ホームステージング白書2025」で導入理由を調べています。不動産会社の回答で最多だったのは「内覧時の印象を良くしたかった」の43.5%でした。実際に導入したメリットとしても「内覧時の印象が向上」が41.6%で最も多く挙がっています。プロが手間と費用をかけてまで整えるのは、印象が判断を左右するからです。
その印象を最初に作るのが玄関です。買い手が靴を脱ぐまでの数秒で、においと明るさと足元の状態が一度に目に入ります。三和土に砂ぼこりが残っていたり、傘立てや靴が並んでいたりすると、そのあとに見る部屋の印象まで変わってしまう。
国土交通省の令和7年度住宅市場動向調査で、中古マンションを買った613世帯に設備等の選択理由を聞いています。「台所の設備、広さ」を挙げた世帯は35.2%、「浴室の設備、広さ」は22.1%でした。台所は3世帯に1世帯が理由に挙げており、前年度の29.7%から5.5ポイント上がっています。
ここまでは掃除の話に見えます。ただ、買い手が水回りを見る目的は清潔感の確認だけではありません。
浴室のゴムパッキンの黒ずみ、キッチンの油汚れ、洗面台の水アカ。これらは「掃除していない」という印象で止まらず、「この設備はあと何年もつのか」という不安につながります。買い手が交換費用を頭のなかで見積もり始めると、その分だけ提示した価格が高く感じられます。
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※2025年9月19日-23日 「サイト評価に関する調査」より
収納は中まで開けて見られる
同じ調査で最も多かった選択理由は「間取り、部屋数」の74.6%、次いで「住宅の広さ」が63.1%です。水回りやデザインを大きく上回っており、買い手は広さと間取りを最も重く見ています。
2025年に首都圏で成約した中古マンションの平均専有面積は62.66㎡で、前年から1.5%縮小しました。専有面積が絞られていくなかで、買い手が同じ広さの物件を比べる材料になるのが収納です。
内覧では、クローゼットも下駄箱も洗面台下も扉を開けて確認されます。ここで「どれだけ入るか」ではなく「今どれだけ埋まっているか」が見られている点に注意してください。棚に隙間なく物が入っていると、実際の容量より狭く見えます。7割程度まで減らしておけば、買い手は自分の荷物を置いたときの姿を想像しやすくなるはずです。
内覧前に荷物を収納へ押し込んでしまうと、床は片づいても収納の中で逆効果になります。減らす先は収納の中ではなく、家の外です。
共用部と管理状態も判断材料になる
東日本不動産流通機構が2025年度に首都圏で成約した中古マンションを集計しています。月額管理費は1戸あたり平均13,895円、修繕積立金は13,910円で、合計27,805円でした。買い手にとっては、住宅ローンとは別に毎月かかる固定費です。
物件情報に書いてある数字なので、内覧で確かめるものではないように思えます。ただ、買い手が見ているのは金額ではなく、その金額に見合う管理がされているかどうかです。
築年数によって内訳は大きく変わります。
| 築年 | 月額管理費 | 月額修繕積立金 |
|---|---|---|
| 築10年以内 | 16,889円 | 10,474円 |
| 築11〜20年 | 15,275円 | 15,716円 |
| 首都圏平均 | 13,895円 | 13,910円 |
※ 出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「REINS TOPIC 首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2025年度)」
※ 2025年度に東日本レインズを通して成約した首都圏中古マンションの平均です。
築10年以内は修繕積立金が1万円台前半に収まる一方、築11〜20年では管理費を上回りました。買い手はこの数字を見たうえで、実際の建物がその金額に見合っているかを内覧の日に確かめにきます。エントランスの照明が切れていないか、ゴミ置き場が整っているか、掲示板の紙が古いままになっていないか。廊下の共用灯や駐輪場の様子まで含めて、管理組合と管理会社が機能しているかを読み取ろうとしています。
同じ調査で中古マンションを選んだ理由を聞くと、「適切な維持管理が見込めるから」を挙げた世帯が10.5%ありました。10世帯に1世帯が、管理の質そのものを購入の理由にしています。
ここはあなたが単独では動かせない範囲です。気になる箇所があれば、内覧の日程が決まった時点で管理会社に清掃や補修を相談しておくと間に合うことがあります。大規模修繕の実施予定や長期修繕計画の内容を仲介会社に伝えておけば、買い手から質問が出たときに担当者が答えられます。では、あなた自身が動かせる範囲では何から手をつければいいのでしょうか。
【準備編】マンション売却の内覧前に終わらせることは?
浴室クリーニングを業者に頼むと11,000円から16,000円、キッチンは10,000円から16,000円が目安です。水回り一式なら28,000円から48,000円。全部を外注すれば数万円の出費になります。
ただ、全部やる必要はありません。買い手が見る順番と、汚れが印象に残りやすい場所には偏りがあります。優先順位をつければ、費用も手間も絞り込めます。
掃除で優先する順番と後回しにしてよい場所
全部の部屋を同じ力で磨こうとすると、たいてい途中で息切れしてしまう。内覧までに時間がないときは、次の順で手をつけてください。
| 優先度 | 場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 最優先 | 浴室・洗面・トイレ・キッチン | 設備の寿命を推測される |
| 最優先 | 玄関 | 最初の数秒で印象が決まる |
| 優先 | リビングの床と窓 | 滞在時間が最も長い |
| 優先 | 収納の中 | 扉を開けて確認される |
| 余裕があれば | ベランダ | 眺望と管理状態を見られる |
浴室で手を入れるべきは、鏡のウロコ汚れ、床の黒ずみ、ゴムパッキンのカビの3点です。排水口の内部までは、蓋を開けてにおいを確かめる買い手は多くありません。キッチンはコンロ周りの油汚れとシンクの水アカが中心で、吊り戸棚の中まで磨く必要はありません。
後回しにしてよいのは、天井、家具の裏、押し入れの奥、エアコンの内部です。買い手が触れない場所に時間を使うより、玄関と水回りを2回磨いたほうが効きます。
生活感を抑える荷物の片づけ方
収納の話をしたので、物は棚にしまえばよいと読めたかもしれません。ただ、しまう場所も見られます。減らすなら、目に入る位置から家の外へ出すのが確実です。
具体的には、次のものから外へ出してください。
- 玄関に出ている靴と傘(1家族1足ずつまで)
- キッチンカウンターの調理家電と調味料
- 洗面台の上の歯ブラシ、化粧品、タオル
- 冷蔵庫のマグネットと貼り紙
- リビングの床に直置きしている物すべて
出し先は、実家、トランクルーム、車のトランクなど家の外です。売却が決まれば引っ越しで荷造りする物ばかりなので、前倒しで箱に詰めておけば無駄になりません。
家族の写真や表彰状も外しておきましょう。誰かの家という印象が薄れるほど、買い手は自分の暮らしを重ねやすくなります。
においと照明の整え方
においは、住んでいる本人が最も気づきにくい部分です。毎日その家にいると鼻が慣れてしまうため、自分では判定できません。内覧の前日に外出して、帰宅した瞬間に玄関で立ち止まってみてください。そのときに感じるものが、買い手が感じるにおいに近いです。
原因別に手当てが変わります。ペットのにおいは布製品に染みつくため、カーテンとラグを洗うのが先です。喫煙によるヤニは壁紙に付着しているので、換気だけでは取れません。調理のにおいは、内覧の当日に魚や油を使った料理をしないだけで大きく変わります。
芳香剤で上書きするのは避けてください。元のにおいと混ざって、かえって印象に残ります。内覧の30分前から窓を開けて空気を入れ替えるほうが確実です。
照明は、日中でもすべて点けておきます。カーテンとレースを開け、電球が切れている箇所は交換しておいてください。同じ部屋でも、明るいほうが広く見えます。
ハウスクリーニングとホームステージングは必要?
どちらも全員に必要なものではありません。「ホームステージング白書2025」は、不動産会社が導入を決めるタイミングも調べています。最も多いのは「内覧が増えないとき」で41.9%、次いで「物件ごとに判断」が34.1%でした。「価格を下げる前の最後の手段として」も24.6%ありました。業界では、最初から使うものではなく、動きが鈍くなってから使うものと位置づけられています。
効果については、未実施の類似物件と比べた成約までの期間を尋ねた結果が出ています。
| 回答 | 割合 |
|---|---|
| 大幅に短縮した(1か月以上) | 19.0% |
| 少し短縮した(1か月未満) | 54.2% |
| ほとんど変わらない | 22.9% |
| 長くなった | 2.2% |
| 不明 | 1.7% |
※ 出典:「ホームステージング白書2025」(一般社団法人日本ホームステージング協会)
※ 不動産売買事業の従事者357件の回答。調査対象期間は2025年1月〜12月です。
短縮したという回答が合計73.2%。7割が効果を認めていると読むと、頼みたくなる数字です。ただ、同じ調査で「ほとんど変わらない」も22.9%ありました。効果が出ないケースが4件に1件近くある点は押さえておいてください。費用は10万円から20万円未満が22.9%、30万円から50万円未満が22.3%、20万円から30万円未満が17.9%と分散しています。
費用負担については、「全額自社(仲介会社)」が42.5%、「売主と自社で折半」が37.4%、「全額売主」が32.4%という結果でした。まず仲介会社に、費用を負担してもらえるかを聞いてみる価値があります。
見た目が判断に影響する余地はあります。国土交通省の調査で「住宅のデザイン」を選択理由に挙げた中古マンション購入世帯は36.1%でした。前年度は24.8%だったので、1年で11.3ポイント伸びています。
ハウスクリーニングは、自分で落としきれない汚れが残っているときの選択肢になります。事業者向けマッチングサービスのくらしのマーケットが示す価格帯は次のとおりです。
| 箇所 | 価格帯 |
|---|---|
| 浴室 | 11,000円〜16,000円 |
| キッチン | 10,000円〜16,000円 |
| レンジフード | 9,900円〜15,000円 |
| トイレ | 7,000円〜10,000円 |
| 洗面所 | 6,000円〜9,000円 |
| 水回りセット | 28,000円〜48,000円 |
※ 出典:くらしのマーケット(みんなのマーケット株式会社)各クリーニングカテゴリ
※ 出店事業者の価格帯であり、作業範囲によって金額は変わります。
大手フランチャイズは料金設定が異なります。ダスキンのサービスマスターが公表している標準料金では、浴室1室(床面積3㎡、高さ2.4m未満)が22,000円です。キッチン1ヵ所(間口3m未満)は20,680円となります。
同じ箇所でも倍近い開きがあるため、依頼する前に作業範囲を確かめてください。浴槽エプロンの内部や換気扇の分解が含まれるかどうかで、仕上がりも金額も変わります。
\ かける費用を決める前に、今いくらで売れるかを知る /
もっとも、部屋を仕上げただけでは判断の半分しか決まりません。残りを決めるのは、当日のあなたの振る舞いです。
マンション売却の内覧当日にあなた(売主側)がすること
内覧の平均時間は約17分という数字があります。不動産情報サービス大手のアットホームは、30分を超えると成約率が上がりやすいという不動産業界の見方を紹介しています。
17分を30分にするなら、ついて回って設備を説明すればよさそうに思えるところです。ところが、あなたが説明しようとするほど滞在時間は縮みます。買い手が気を遣い、早めに切り上げようとするからです。
滞在時間を決めるのは部屋のきれいさではなく、買い手が落ち着いて見られるかどうかです。
あなたの立ち位置と受け答えが、そのまま時間に表れます。
立ち会う人数と内覧中の過ごし方
対応する人数は1人にしてください。家族全員で迎えると、買い手は気を遣って質問を飲み込みます。子どもがいる場合は、内覧の時間だけ外に出てもらうのが理想です。
立ち位置はリビングで待つのが基本です。部屋の案内は仲介会社の担当者が行うので、先回りしてついて回る必要はありません。買い手が夫婦や家族で来ているときは、二人だけで小声で話す時間が必要になります。後ろにあなたが立っていると、その会話ができません。
呼ばれたら答える。それ以外は座って待つ。この過ごし方が、結果として滞在時間を伸ばします。
お茶やお菓子を出す必要はありません。買い手は複数の物件を回っている途中なので、時間を取らせることになります。用意しておくのは、来客用のスリッパくらいで十分です。
売却理由や近隣環境を聞かれたときの答え方
買い手から出る質問は、ある程度決まっています。答えを事前に用意しておくと、その場で言葉に詰まることがなくなります。
よく聞かれるのは次の6つです。
- なぜ売るのか
- 近隣にどんな人が住んでいるか
- 騒音や振動は気にならないか
- 管理組合はきちんと動いているか
- 駐車場や駐輪場に空きはあるか
- リフォームや設備交換をした履歴はあるか
売却理由は、買い手が「何か問題があるのでは」と疑いやすい部分です。住み替え、転勤、家族構成の変化といった前向きな理由であれば、そのまま伝えれば足ります。
不利になるのは、言いよどんだときです。答えが出てこない数秒のあいだに、買い手は別の理由を想像します。
近隣や騒音については、感じていることを事実として伝えてください。「上の階に小さいお子さんがいて、朝は足音が聞こえます」のように具体的に言うほうが、「静かですよ」と答えるより信用されます。
答えられない質問が出たときは、その場で推測を口にせず、仲介会社の担当者に確認してもらってください。管理費の値上げ予定や大規模修繕の時期は、管理組合の資料を見ないと正確に答えられません。
不具合はどこまで伝えるか
知っている不具合は伝えてください。隠したまま引き渡すと、あとで責任を問われることになります。
民法572条は、売主が担保責任を負わない旨の特約をしていても、「知りながら告げなかった事実」については責任を免れられないと定めています。契約書に「設備の不具合について売主は責任を負わない」と書いてあっても、知っていて黙っていた不具合は対象外。この一点は特約で動かせません。
引き渡した物件が契約の内容と合っていなかった場合、買主には民法562条で修理などの請求権が、563条で代金の減額請求権が認められています。これらを行使できるのは、買主が不適合を知ってから1年以内に通知した場合。そう定めたのが566条です。ただし、売主が引き渡しのときにその不適合を知っていた場合は、1年という期限の制限がかかりません。
- 給湯器やエアコンの動作が不安定
- 過去に雨漏りや水漏れがあった
- サッシやドアの建てつけが悪い
- 上階や隣室からの生活音
- 過去のリフォーム内容と時期
内覧の場で全部を口頭で説明する必要はありません。仲介会社が用意する物件状況報告書に記入する形で残しておけば、書面として伝わります。どこまで書くべきか迷う項目は、担当者に相談して判断してください。
値引きを持ちかけられたときの返し方
内覧の途中や帰り際に、「これくらいなら買える」と金額を出されることがあります。その場で答えないでください。
あなたが口頭で応じてしまうと、正式な申し込みが入る前に価格の上限が決まります。他の買い手から先に申し込みが入る可能性も残ったまま。
返し方は「仲介会社を通してご検討ください」の一言で足ります。その場を断ったことにはなりません。書面での購入申込書が出てから、仲介会社と一緒に検討するのが順序です。
「仮押さえ」を求められた場合も同じです。口頭の約束には拘束力がなく、あとでトラブルになりかねません。
\ 値引きに応じる前に、適正な価格を把握する /
マンション売却に必要な内覧件数と期間の目安
首都圏の中古マンションは、レインズに登録されてから成約するまで平均82.5日でした(2025年)。約2か月半です。この数字と自分の状況を比べると、焦るべき段階かどうかが見えてきます。
判断は2つに分かれます。内覧の申し込み自体が入っていないのか、内覧は入るのに申し込みに至らないのか。前者は価格や掲載情報など内覧より前の段階に原因があり、後者は内覧そのものか物件の状態に原因があります。見直す場所がまったく違うため、まずどちらなのかを確かめてください。
成約までの内覧件数の目安
何件の内覧で売れるかについて、公的な統計はありません。国や指定流通機構が集計しているのは成約件数や日数であり、成約に至るまでに何組が内覧したかという数字は公表されていません。
事業者が示している目安はあります。アットホームは、売却が決まるまでの内覧は平均で3件から10件程度とし、購入を検討する側の平均内覧件数は約6件としています。週末ごとに1組ずつ見学が入るペースなら、1か月から3か月は内覧対応が続く計算です。ただしこれは同社の見解であり、統計として裏づけられた数値ではありません。
件数だけで判断すると誤ります。10件見ても決めない買い手がいる一方、1件目で申し込みが入ることもありました。エリアや価格帯によっても件数は変わります。次の項で扱う経過期間と組み合わせて見るほうが、実態に近い判断ができます。
売り出しから成約までの期間の目安
東日本不動産流通機構が公表している「登録から成約に至る日数」は、レインズへの物件登録日から成約登録日までを数えたものです。内覧を始めた日からではない点に注意してください。数え始めるのは、媒介契約を結んでレインズに登録された時点です。契約から引き渡しまでの流れはマンション売却の流れで扱っています。
| 年 | 中古マンション | 中古戸建住宅 |
|---|---|---|
| 2022年 | 71.4日 | 81.2日 |
| 2023年 | 80.1日 | 83.3日 |
| 2024年 | 85.3日 | 97.3日 |
| 2025年 | 82.5日 | 100.9日 |
※ 出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」
※ 首都圏1都3県。レインズ登録日から成約登録日までの日数です。
中古マンションは2022年の71.4日から伸びていましたが、2025年は前年比マイナス3.3%と少し縮みました。中古戸建住宅の100.9日と比べると、マンションのほうが18日ほど短く決まっています。間取りや専有面積が規格化されていて、買い手が比較しやすいことが背景にあります。
自分の物件に当てはめるなら、売り出しから3か月が一つの節目です。2か月半という平均を超えても動きがないなら、価格か掲載情報か販売活動のどこかに原因があると考えて差し支えありません。
\ 3か月の目安と、自分の物件を照らし合わせる /
再内覧が入ったときに読み取れること
一度見た買い手が同じ物件をもう一度見に来る場合、検討が具体的な段階に進んでいることが多いです。1回目は「候補に入るかどうか」を見に来ますが、2回目は「ここで暮らせるか」を確かめに来ます。
2回目の内覧では、質問の内容が変わります。家具のサイズが入るか、洗濯機置き場の幅はいくつか、コンセントの位置はどこか。生活を前提にした確認が増えたら、購入を具体的に考えているサインです。家族や親を連れてくるケースも同じです。
ただし、必ず申し込みにつながるわけではありません。他の物件と最終比較をしている段階でもあります。この場面でできるのは、質問に正確に答えることと、採寸をしやすい状態にしておくことです。メジャーを用意しておくと喜ばれます。
もっとも、再内覧を待つには1回目が要ります。まず、内覧そのものが入らない場合から。
内覧の申し込みが来ないときの原因は?
売り出してから1か月経っても内覧の申し込みが1件も入らない場合、原因は価格・掲載情報・販売活動・時期の4つに絞られます。2026年7月の首都圏では、中古マンションの成約件数が前年同月比マイナス8.6%と4か月連続で減る一方、在庫件数はプラス5.5%と5か月連続で増えました。
買い手が選べる物件が増えている状況では、選ばれる理由がひとつでも欠けると内覧まで届きません。
売り出し価格が相場から離れていない?
査定額どおりに売り出したのだから相場から外れてはいない、と考えるのが自然です。ただ、売り出し価格と成約価格には、はっきりした開きがあります。
| 区分 | 平均価格 | 平均築年数 | 時点 |
|---|---|---|---|
| 成約物件 | 5,200万円 | 26.58年 | 2025年 |
| 新規登録物件 | 5,557万円 | 30.08年 | 2025年 |
| 在庫物件 | 6,745万円 | 29.24年 | 2026年6月末 |
※1 出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」
※2 出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「Market Watch 季報 サマリーレポート 2026年4〜6月期」
※ 成約・新規登録は2025年通年、在庫は2026年6月末時点です。集計の時点が異なります。
2025年に首都圏で新しく売り出された中古マンションの平均価格は5,557万円でしたが、実際に成約したのは5,200万円です。差額は357万円ありました。
さらに差が大きいのが在庫物件です。2026年6月末に売れ残っていた物件の平均価格は6,745万円で、同時期の成約価格5,201万円を1,544万円上回っています。前年同期比ではプラス29.3%です。売れずに残り続けている物件ほど、価格が高い水準にあることを示しています。
自分の売り出し価格が同じマンションの他の住戸や近隣物件の成約価格からどれだけ離れているかを、仲介会社に成約事例で示してもらってください。査定額をそのまま売り出し価格にしている場合、査定額にいくら足したのか確認する価値があります。査定額の見方はマンションの査定、相場の調べ方はマンション売却の相場で扱っています。
\ 1社の査定額だけでは、高いか安いか分からない /
掲載写真と物件情報を見直す
価格を下げれば申し込みは戻る、と考えたくなるところです。ただ、買い手が内覧を申し込むかどうかは、写真と物件情報を見た段階で決まります。ここで候補から外れていれば、価格をいくら動かしても内覧には至りません。
確認する点は次のとおりです。
- 写真の枚数が10枚を下回っていないか
- 玄関、リビング、水回り、収納、眺望、共用部が揃っているか
- 暗い時間帯に撮った写真が混ざっていないか
- 生活用品が写り込んでいないか
- 間取り図に方位と各室の広さが入っているか
2025年1月からレインズへの築年月・管理費・修繕積立金の登録が必須になったため、買い手はこれらの数字を横並びで比較できるようになりました。管理費が周辺相場より高い場合、その理由を物件紹介文で補っておくと候補から外れにくくなります。24時間管理、宅配ボックス、共用施設といった内訳が分かれば、高いという印象は薄れます。
写真の差し替えを依頼するのはあなたから言い出して構いません。撮り直しに応じてもらえるか、担当者に聞いてみてください。
販売活動の報告内容を確認する
仲介会社がどう動いているかは、法律で報告が義務づけられています。あなたから聞かなくても届くはずのものです。
心当たりがない場合、遠慮している段階ではありません。義務が果たされていないことになります。
宅地建物取引業法34条の2第8項は、物件に購入の申し込みがあったとき、遅滞なく依頼者に報告しなければならないと定めています。同条第9項が定める報告の頻度は、専任媒介契約で2週間に1回以上、専属専任媒介契約で1週間に1回以上。この報告が届いていない、あるいは内容が「反響なし」だけで終わっているなら、担当者に具体的な数字を求めてください。
レインズへの登録期限も決まっています。宅地建物取引業法施行規則15条の10により、専任媒介契約は締結日から7日以内、専属専任媒介契約は5日以内に登録する必要があります(休業日は数えません)。登録が済むと、同法34条の2第6項に基づき「登録を証する書面」があなたに交付されます。この書面が手元にない場合、まず登録されているかを確認してください。
なお、一般媒介契約にはこの定期報告の義務がありません。複数社に依頼できる代わりに、各社の活動状況は自分で聞く必要があります。契約形態ごとの違いは一般媒介と専任媒介の違いで整理しています。
専任媒介契約の有効期間は3か月を超えられません(同法34条の2第3項)。更新のタイミングは、担当者や会社を見直す機会にもなります。
売り出し時期をずらすのも一つの手
「3月が売りどき」とよく言われますが、月ごとの差はそれほど大きくありません。2025年に首都圏で成約した中古マンション49,114件を月別に見ると、次のようになります。
| 月 | 成約件数 | 年間に占める割合 |
|---|---|---|
| 1月 | 3,242件 | 6.6% |
| 2月 | 4,152件 | 8.5% |
| 3月 | 4,991件 | 10.2% |
| 4月 | 3,950件 | 8.0% |
| 5月 | 3,841件 | 7.8% |
| 6月 | 4,299件 | 8.8% |
| 7月 | 3,979件 | 8.1% |
| 8月 | 3,553件 | 7.2% |
| 9月 | 4,475件 | 9.1% |
| 10月 | 4,222件 | 8.6% |
| 11月 | 4,435件 | 9.0% |
| 12月 | 3,975件 | 8.1% |
※ 出典:公益財団法人東日本不動産流通機構「Market Watch 月例速報 2025年12月度 データ」
※ 年間に占める割合は、公表された月別実数から算出した値です。
最も多い3月が10.2%、最も少ない1月が6.6%です。月あたりの平均は8.3%なので、3月でも平均を2ポイント上回る程度にとどまります。
一方で新規登録件数も3月が16,844件で最多です。売り出す物件も同時に増えるため、競合も濃くなります。数か月待って3月に出し直すより、いま売り出している状態で価格と掲載情報を調整するほうが、期待できる効果は大きいです。
時期を動かすかどうかは、月ごとの件数より在庫の増減で判断してください。在庫が増え続けている局面では、待つほど比較される相手が増えます。
内覧はあるのに売れないときの原因は?
内覧が入っているなら、価格と掲載情報は合格点だと考えてよさそうに思えます。実際、申し込みが入らない物件とは止まっている場所が違いました。買い手は物件を候補に入れたうえで、最後の一歩で止まっている状態だからです。
見るのは3つ。買い手が何を理由に見送ったかという情報、価格に対する物件の状態、そして当日の対応です。
内覧後の感想を仲介会社から聞けていない
改善の材料は、買い手が内覧のあとに口にした感想のなかにあります。あなたはそれを直接聞けませんが、仲介会社の担当者は聞いています。
宅地建物取引業法で定められた業務報告は、専任媒介契約で2週間に1回以上です。この報告のタイミングで、内覧に来た買い手が何を評価し、何を理由に見送ったのかを具体的に聞いてください。「特に指摘はなかった」で終わる報告なら、次のように質問を分けると答えが出やすくなります。
- 滞在時間はどれくらいだったか
- 30分を超えていれば検討が進んでいる可能性が高い。
- どの部屋に長くいたか
- 関心のある場所と、素通りされた場所が分かる。
- 質問はどこに集中したか
- 不安が残っている論点が特定できる。
- 他に検討している物件との違いをどう言っていたか
- 比較されている相手と、負けている点が見える。
- 価格について何か言及があったか
- 価格の問題か、状態の問題かを切り分けられる。
同じ指摘が2組以上から出ていれば、それが止まっている原因です。
においや暗さのように自分では気づきにくい点は、この方法でしか把握できません。
価格と部屋の状態が釣り合っていない
2025年に首都圏で成約した中古マンションの平均築年数は26.58年で、新規登録物件は30.08年でした。売り出されている物件のほうが4年ほど古く、実際に売れているのは相対的に新しい物件です。2026年6月末の在庫物件は29.24年で、こちらも成約の27.70年より古い水準にあります。
ここで築年数を気にしても手は打てません。変えられるのは、同じ価格帯に並ぶ他の物件と比べたときの見え方だけです。
比較される相手の質も上がっています。国土交通省の令和7年度住宅市場動向調査によると、中古マンションを買った世帯の48.6%が、購入前1年以内に売主がリフォームした物件を選んでいました。売り出されている物件のおよそ半数が、何らかの手を入れた状態で並んでいる計算です。
買い手は複数の物件を同じ日に回ります。3,000万円台の物件を4件見た日にリフォーム済みの住戸が混ざっていれば、比較の基準はそちらに移ります。自分の物件が未改装なら、その差は価格に反映されているべきです。
買い手の側も価格で折り合いをつけています。同じ調査で中古マンション購入世帯が妥協したものを聞くと、「価格(予定より高くなった)」が24.6%で最多、次いで「住宅の広さ」が17.6%でした。状態で見劣りする分を価格で埋められれば、候補には残ります。
確認したいのは次の点です。同じマンション内で最近成約した住戸の価格と状態を、仲介会社に出してもらってください。設備の交換履歴があるか、水回りに手が入っているか。その違いが価格差として説明できるかどうかが判断材料になります。説明がつかないなら、価格を動かすか、リフォームや設備交換で状態を上げるかの二択です。
築年数や立地が理由で買い手が付かないケースについては、築40年のマンションが売れない理由で扱っています。どうしても内覧が申し込みにつながらない場合、マンション買取という方法もあります。売らずに貸す選択肢と比べたいなら、マンションを売るか貸すかも参考になるはずです。
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買い手の質問に答えられていない
内覧の場で答えられなかった質問が残ると、買い手の検討はそこで止まります。持ち帰って調べる買い手は多くありません。他に候補があれば、そちらに流れます。
止まりやすいのは、管理と将来の費用に関する質問です。
- 大規模修繕はいつ実施され、次はいつの予定か
- 修繕積立金の値上げ計画はあるか
- 管理組合の総会で何が議論されているか
- 駐車場は空いているか、月額はいくらか
- ペットや楽器の使用に制限はあるか
これらは管理組合の資料を見れば分かります。総会の議事録、長期修繕計画、管理規約の3点を内覧の前に手元に用意しておいてください。全部を暗記する必要はなく、「資料がありますので担当者からお渡しします」と言えれば足ります。
そのうえで、住んでいる人にしか分からない情報を添えると差がつきます。日当たりが季節でどう変わるか、最寄り駅までの実際の所要時間、近くのスーパーの営業時間。数字では出てこない部分が、買い手が決めるきっかけになります。
ここまでの方法は、あなたがその家に住んでいることを前提にしていました。では、先に引っ越してしまった場合はどうなるのでしょうか。
内覧対応は「居住中」と「空室」の場合で変わる?
住みながらでは不利になるのではないか、と考える方は少なくありません。ただ、居住中で売るのは例外的な進め方ではありません。「ホームステージング白書2025」が不動産会社に扱う売買物件の内訳を聞いています。居住中の物件が「一部(20〜50%未満)」という回答は33.0%、「半数以上(50〜80%未満)」は32.4%でした。合わせて65%を超える会社が、扱う物件の2割以上を居住中で売っています。
とはいえ、居住中と空室では準備も当日の動き方も変わります。どちらを選ぶかで、かかる費用と手間が入れ替わります。
| 軸 | 居住中 | 空室(引っ越し後) |
|---|---|---|
| 手間 | 内覧のたびに片づけと在宅が必要 | 立ち会いなしにできる |
| 費用 | 追加費用なし | 二重の住居費と維持費 |
| 見せやすさ | 生活感が出やすい | 広く見せやすい |
| 対応時間帯 | あなたの在宅時間に制限される | 制限が少ない |
見比べると、空室のほうが有利に見えます。ただ、空室の利点はすべて費用と引き換えです。判断の分かれ目は、売却期間中に二重の負担をどこまで許容できるかにあります。
住みながら内覧を受けるときの段取り
内覧のたびに全力で片づければ乗り切れる、と考えるのが普通です。ところが、これは長続きしません。1回に数時間かける前提だと、対応できる件数そのものが減っていきます。
続けられる形にするには、片づいた状態をふだんから保っておくことです。
- 床に物を置かない状態を維持する
- 玄関の靴を1家族1足に固定する
- 洗面台とキッチンカウンターの上を空にしておく
- 内覧用の収納箱を1つ決め、当日はそこに一時的にまとめる
- 来客用スリッパを玄関に常備する
この5つをふだんから続けていれば、内覧の連絡が来てからやることは換気と照明と一時的な片づけだけになります。所要時間は30分程度に収まります。
洗濯物は外から見える場所に干さないでください。バルコニーの様子も内覧の対象です。ゴミ袋も、当日は玄関や台所に出しておかないほうがいいでしょう。
つまり、居住中で不利になるのは生活感そのものではありません。片づけが重すぎて内覧を受けきれなくなることのほうが痛手です。
内覧に対応できる時間帯を広げる方法
買い手が動くのは週末だから土日だけで足りる、と決めてしまいがちです。ただ、対応できる時間帯が狭いほど内覧の機会は減ります。土日の午後だけに絞れば、その時間に動ける買い手としか会えません。
広げ方はいくつかあります。平日の夜を1日だけ設定する、土曜の午前を開ける、祝日を対象にする。買い手のなかには平日休みの人もいるため、選択肢が増えるほど申し込みは入りやすくなります。
在宅が難しい場合は、仲介会社に鍵を預けて立ち会わずに内覧してもらう方法があります。専任媒介契約や専属専任媒介契約なら対応してもらえることが多いです。預ける際は、鍵の管理方法と、内覧の実施報告をどう受けるかを書面で決めておいてください。貴重品は事前に移しておきましょう。
立ち会わない場合、買い手からの質問にその場で答えられなくなります。想定される質問と答えをまとめた紙を担当者に渡しておくと、この弱点を補えます。
引っ越し後に空室で見せる利点と費用
先に引っ越すと、内覧の自由度は大きく上がります。時間帯の制約がなくなり、生活感も消えました。家具がないぶん部屋は広く見え、写真も撮り直せる状態。
一方で費用はかかります。売却が決まるまでの間、新居の家賃または住宅ローンと、売り出し中の物件の管理費・修繕積立金・固定資産税を同時に負担することになります。平均82.5日で決まるとしても、3か月分は見込んでおきましょう。
空室では、家具がないことで逆に生活のイメージが湧きにくくなる面もあります。ホームステージングが使われるのはこの場面です。空室物件のホームステージング費用について、「ホームステージング白書2025」は負担者の内訳を示しています。「全額自社(仲介会社)」が42.5%、「売主と自社で折半」が37.4%。仲介会社が負担するケースは少なくありません。空室で売り出すなら、費用負担の可否を先に確認しておいてください。
住み替えのタイミングや資金の順序については、住み替えのタイミングとローン返済中の家の売却で扱っています。
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冷やかしへの向き合い方
購入する気がなさそうな来訪者に当たることはあります。近所の人が室内を見に来る、相場を調べているだけ、というケースです。
ただ、あなたが来訪者を選ぶことはできません。仲介会社経由で申し込みが入った時点で、購入を検討している人として対応するのが前提になります。見た目や質問の内容だけで判断するのは難しく、実際に「見学だけのつもりだった」買い手が申し込みに至ることもあります。
気になる場合は、内覧の申し込みが入った段階で、仲介会社に事前確認を依頼してください。住宅ローンの事前審査を通っているか、購入時期の目処が立っているか。この2点を聞いてもらうだけで、検討度合いはある程度わかります。
貴重品と個人情報の管理は、相手にかかわらず徹底してください。通帳、印鑑、郵便物、パソコンは内覧の前に見えない場所へ移しておきます。写真撮影を求められたときは、仲介会社の担当者に判断してもらうのが安全です。
【売主向け】マンション売却の内覧で押さえておきたいポイント
内覧で見られているのは、室内の清潔さだけではありません。中古マンションを買った世帯が設備等の選択理由に挙げた上位は、「間取り、部屋数」74.6%と「住宅の広さ」63.1%。続いて「台所の設備、広さ」35.2%、「浴室の設備、広さ」22.1%と並びます。加えて共用部の状態と、月額27,805円が平均という管理費・修繕積立金も判断材料に入ります。
準備は玄関と水回りから始めてください。この2か所を2回磨くほうが、天井や家具の裏に時間を使うより効きます。当日は1人で対応し、リビングで待つ。買い手が落ち着いて話せる距離を保つことが、平均17分と言われる滞在時間を伸ばします。
動きがないときは、内覧が入っていないのか、入っても決まらないのかをはっきりさせてください。首都圏の中古マンションはレインズ登録から成約まで平均82.5日なので、3か月が一つの節目になります。内覧が入らないなら価格・掲載写真・販売活動の報告内容を、内覧はあるのに決まらないなら仲介会社が聞いている買い手の感想を確認する段階です。
売り出し中の在庫の平均価格が成約価格を1,544万円上回り、競合の48.6%が売主リフォーム済みという状況では、まず売り出し価格から見直すことになります。
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よくある質問
内覧をめぐって売主から寄せられることの多い疑問をまとめました。
内見と内覧に違いはありますか
不動産の取引では、ほぼ同じ意味で使われています。どちらも購入や賃借を検討している人が実際に物件を見ること。強いて分けるなら、賃貸で部屋を見る場面では「内見」、売買や新築の引き渡し前検査では「内覧」が使われやすい傾向があります。売る側として使い分けを意識する必要はありません。
内覧1回にかかる時間はどのくらいですか
事業者によって示す目安が異なります。アットホームは平均的な内覧時間を約17分としたうえで、30分を超えると成約率が上がりやすいと不動産業界で言われていると説明しています。不動産会社のコラムでは30分から1時間程度を目安とするものや、1時間程度としつつ30分で終わる人も2時間近くかける人もいるとするものがあります。おおむね20分から1時間の幅で考え、次の予定を詰めすぎないようにしておくと安心です。
内覧後の返事はどのくらいで届きますか
数日から1週間程度で仲介会社から伝わることが多いです。買い手は複数の物件を比較していることが多く、他の内覧を終えてから判断するためです。1週間経っても連絡がない場合、担当者から先方に確認してもらってください。宅地建物取引業法では、購入の申し込みがあったときは遅滞なく売主へ報告する義務が仲介会社に課されています。
内覧なしでマンションを売却する方法はありますか
不動産会社に直接買い取ってもらう方法であれば、一般の買い手を迎える内覧は発生しません。ただし査定のために不動産会社の担当者が室内を見に来ます。買取価格は仲介で売る場合より下がるのが一般的です。内覧の負担を避けたいという理由だけで選ぶかどうかは、価格差と比べて判断してください。
内覧に子どもやペットがいても問題ありませんか
いても売却できなくなるわけではありませんが、内覧の時間だけは外に出てもらうほうが進めやすいです。買い手が落ち着いて見られる時間が長いほど、検討が進みやすくなります。ペットについては、においが室内に残る点にも注意してください。カーテンやラグは洗っておき、ケージやトイレは目に入らない場所へ移しておくと印象が変わります。
平日しか内覧に対応できないときはどうすればよいですか
平日の夜間に時間を設定するか、仲介会社に鍵を預けて立ち会わない形で対応してもらう方法があります。平日休みの買い手もいるため、平日対応が不利になるとは限りません。ただし対応できる時間帯が狭いほど内覧の機会は減るので、月に何回か土曜の午前だけでも空けられないか検討してみてください。
出典
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2025年)」(公表日:2026-01-20)
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「Market Watch 季報 サマリーレポート 2026年4〜6月期」(公表日:2026-07-17)
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「Market Watch 月例速報 2026年7月度 サマリーレポート」(公表日:2026-08)
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「Market Watch 月例速報 2025年12月度 データ」(公表日:2026-01)
- 公益財団法人東日本不動産流通機構「REINS TOPIC 首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2025年度)」
- 一般社団法人日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2025」
- くらしのマーケット(みんなのマーケット株式会社)各クリーニングカテゴリ価格帯
- ダスキン サービスマスター 浴室クリーニング
- アットホーム「マンション売却時の内覧件数は平均どれくらい?」(更新日:2025-11-03)
- 国土交通省「令和7年度 住宅市場動向調査 報告書」(調査期間:2025-09-01〜2025-12-09)
- 宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)(施行日:2026-04-01)
- 宅地建物取引業法施行規則(e-Gov法令検索)(施行日:2026-04-01)
- 民法(e-Gov法令検索)(施行日:2026-06-24)
