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【2026年10月】名古屋のマンション価格推移は?今後の見通しと売り時の目安

名古屋のマンション価格推移は?今後の見通しと売り時の目安

中部圏不動産流通機構(中部レインズ)の集計では、2026年4〜6月期に名古屋市で成約した中古マンションの㎡単価は44.68万円でした。前年同期の37.42万円を19.4%上回り、四半期の値として2015年以降でもっとも高い水準になっています。

名古屋市の中古マンション成約㎡単価(四半期)

2025303540455015年17年19年21年23年25年39.79万円26年7〜9月期44.68万円(26年4〜6月期)25.35万円(15年7〜9月期)万円/㎡

※2015年1〜3月期〜2026年7〜9月期出典:中部レインズ「最新3ヶ月の市況データ(愛知県名古屋市)」をもとに当社作成

10年前の2015年7〜9月期は25.35万円で、2026年7〜9月期の39.79万円はその約1.6倍にあたります(当社計算)。ただ、グラフの線は一直線には伸びておらず、四半期ごとに上下を繰り返しています。

名古屋市のマンション価格の上昇が今も続いているのか、16区のどこでも同じように上がっているのかは、市全体の平均だけではわかりません。成約件数や区ごとの成約データ、地価の動きを合わせて見る必要があります。

この記事では、名古屋のマンション価格の推移と区ごとの違い、今後の見通しと売り時の判断材料を順に説明します。

この記事でわかること
  • 2015年からの㎡単価の動き
  • 2026年に入ってからの上昇率
  • 16区の値上がり幅
  • リニアと名駅再開発の現状
  • 築年数別の成約価格
目次

【2026年9月まで】名古屋のマンション価格推移

中部レインズは、愛知県と名古屋市の中古マンションの成約件数・平均価格・㎡単価を四半期ごとに公表しています。名古屋市の値は2005年からそろっており、10年以上の動きを同じ集計方法でたどれます。

名古屋市の中古マンション成約価格(2026年7〜9月期)

2026年7〜9月期の名古屋市では、727件の中古マンションが成約しました。㎡単価は前年同期を上回った一方、平均価格と成約件数は前年同期を下回っています。

項目2026年7〜9月期2025年7〜9月期前年同期比
成約件数727件800件-9.1%
成約㎡単価39.79万円39.02万円+2.0%
平均成約価格2,814万円2,854万円-1.4%
平均専有面積70.73㎡73.14㎡-3.3%

※前年同期比は当社計算
出典:中部レインズ「最新3ヶ月の市況データ(愛知県名古屋市)」(2026年10月14日更新)

平均成約価格が下がったのは、成約した物件の平均専有面積が73.14㎡から70.73㎡に小さくなった影響も受けています。1㎡あたりの価格で比べると、2026年7〜9月期も前年の水準を2.0%上回りました。

2015年からの㎡単価の推移

季節による変動を避けるため、毎年同じ7〜9月期の値を並べると、名古屋市の成約㎡単価は2015年から2026年まで一度も前年を下回っていません。

年(7〜9月期)成約㎡単価平均成約価格
2015年25.35万円1,911万円
2016年27.46万円2,006万円
2017年29.63万円2,177万円
2018年31.91万円2,323万円
2019年32.71万円2,419万円
2020年33.86万円2,525万円
2021年34.72万円2,530万円
2022年35.64万円2,612万円
2023年38.10万円2,796万円
2024年38.54万円2,771万円
2025年39.02万円2,854万円
2026年39.79万円2,814万円

出典:中部レインズ「最新3ヶ月の市況データ(愛知県名古屋市)」各期

上昇幅が大きかったのは2015年から2018年にかけてで、毎年2万円前後ずつ上がりました。2023年から2026年にかけては、1年あたりの上昇が1万円に届いていません。

2026年前半の急上昇と7〜9月期の伸び悩み

7〜9月期だけを見ると上昇は緩やかですが、四半期ごとに並べると2026年1〜6月に大きく上がっていました。

期間成約㎡単価前年同期比
2025年7〜9月期39.02万円+1.2%
2025年10〜12月期40.35万円+1.8%
2026年1〜3月期42.96万円+10.0%
2026年4〜6月期44.68万円+19.4%
2026年7〜9月期39.79万円+2.0%

※前年同期比は当社計算
出典:中部レインズ「最新3ヶ月の市況データ(愛知県名古屋市)」

2026年4〜6月期の上昇率19.4%には、比べる相手の2025年4〜6月期が37.42万円と低かった影響もあります。7〜9月期は前年同期比2.0%にとどまり、㎡単価も4〜6月期の44.68万円から39.79万円に下がりました。

四半期の平均は、その期にどの区のどんな物件が売れたかで大きく動きます。1つの四半期の値だけで、上昇が終わったとは判断できません。

名古屋市の成約件数の減少

名古屋市の中古マンションの成約件数は、2025年に入って大きく増えました。2024年は四半期あたり600件台でしたが、2025年は800件台で推移しています。

2026年4〜6月期については、中部レインズの季刊サマリーレポートに「最大市場の名古屋市は10期ぶり」に成約件数が「減少に転じ」たとあります。同じレポートは、名古屋市の成約価格が前年比で4期続けて上がったことにふれ、「取引が軟調となる中で価格は上昇が目立った」と書いています。売れる件数が減るなかで、価格だけが上がっていた状態でした。

2026年7〜9月期は、成約件数が727件と前年同期の800件を9.1%下回り、平均成約価格も前年同期を下回りました。

名古屋市の区ごとのマンション価格

中部レインズの年刊市況レポートには、名古屋市16区ごとの中古マンションの成約データが年度単位で載っています。2025年度の名古屋市全体の成約㎡単価は39.93万円で、2018年度の30.85万円から29.4%上がりました(当社計算)。

区ごとの成約㎡単価(2025年度)

2025年度の成約㎡単価がもっとも高いのは中区の59.63万円で、もっとも低い港区の19.58万円の約3倍でした(当社計算)。2018年度からの上昇率も、区によって大きく違います。

区成約㎡単価平均成約価格2018年度比
中区59.63万円3,426万円+43.1%
東区53.99万円3,799万円+40.3%
中村区47.74万円3,077万円+63.8%
西区44.80万円3,221万円+35.1%
千種区44.36万円3,491万円+16.6%
昭和区43.99万円3,351万円+27.2%
熱田区38.61万円2,867万円+21.9%
瑞穂区38.16万円3,011万円+16.1%
名東区33.85万円2,594万円+13.1%
北区31.97万円2,337万円+19.8%
緑区27.59万円2,124万円+5.9%
天白区25.48万円1,953万円+6.2%
中川区24.69万円1,810万円+26.4%
南区23.12万円1,696万円+9.3%
守山区21.78万円1,631万円+11.0%
港区19.58万円1,477万円+10.6%
名古屋市39.93万円2,875万円+29.4%

※年度(4月〜翌年3月)の成約物件。2018年度比は㎡単価の上昇率で当社計算
出典:中部レインズ「年刊市況レポート」表19(2018年度・2025年度)をもとに当社作成

名古屋駅のある中村区は、2018年度の29.14万円から47.74万円へ63.8%上がり、16区でもっとも高い上昇率でした。栄のある中区は43.1%、中区に隣接する東区は40.3%上がっています。

一方、緑区は5.9%、天白区は6.2%の上昇にとどまりました。名古屋市全体の上昇率29.4%を上回ったのは中村区・中区・東区・西区の4区だけで、上昇は中心部の区に偏っています。

なお、名古屋市で成約したマンションの平均築年数は、2018年度の22.78年から2025年度は25.88年に延びました。古い物件の成約が増えると平均の㎡単価は下がる方向に動くため、築年数が同じ物件どうしで比べた上昇率は、表の値より高い可能性があります。

2025年度に㎡単価が前年度を下回った9区

2025年度の名古屋市全体の成約㎡単価は、前年度の38.53万円から3.6%上がりました(当社計算)。区ごとに見ると、16区のうち9区は前年度を下回っています。

区成約㎡単価前年度比成約件数
南区23.12万円-10.1%91件
天白区25.48万円-5.5%219件
瑞穂区38.16万円-3.9%177件
昭和区43.99万円-3.0%211件
名東区33.85万円-2.6%238件
守山区21.78万円-2.0%137件
西区44.80万円-1.4%205件
港区19.58万円-0.7%115件
中川区24.69万円-0.5%140件

※2025年度の値。前年度比は当社計算
出典:中部レインズ「年刊市況レポート」表19(2024年度・2025年度)をもとに当社作成

前年度を上回った7区のうち、中区は3.4%、中村区は9.8%の上昇でした。市全体の㎡単価が上がっていても、9区では1年前より低い価格で成約しています。

南区は成約件数が91件と少なく、1年ごとの値は大きく上下しやすい区です。1年分の下落だけで、その区の相場が下がり始めたとは言い切れません。

住宅地の地価で見る区ごとの動き

土地の価格である地価は、16区すべてで上がっています。愛知県の発表では、2026年1月1日時点の地価公示と、7月1日時点の地価調査のどちらでも、名古屋市の全区で住宅地の平均変動率がプラスでした。

区地価公示(2026年1月1日)地価調査(2026年7月1日)
千種区+3.9%+4.7%
東区+6.1%+4.1%
北区+1.5%+1.7%
西区+2.1%+1.5%
中村区+4.1%+4.0%
中区+3.8%+3.6%
昭和区+3.9%+2.7%
瑞穂区+2.9%+2.2%
熱田区+6.3%+5.7%
中川区+1.9%+1.7%
港区+1.1%+0.4%
南区+2.2%+2.2%
守山区+3.4%+3.6%
緑区+3.2%+2.1%
名東区+3.5%+2.6%
天白区+3.0%+2.7%
名古屋市+3.1%+2.7%

※住宅地の平均変動率(各地点の変動率の平均)
出典:愛知県「令和8年地価公示」「令和8年愛知県地価調査」市町村別平均変動率

名古屋市全体の住宅地の上昇率は、地価公示で前年の3.6%から3.1%に、地価調査で前年の3.0%から2.7%に下がりました。上がってはいるものの、上昇幅は縮んでいます。

上昇率がもっとも高いのは、地価公示・地価調査ともに熱田区でした。マンションの成約㎡単価が大きく上がった中村区・中区は、地価では熱田区・東区・千種区と同じ程度か、それより低い上昇率です。土地の価格の動きと、成約したマンションの価格の動きは、区ごとに必ずしもそろっていません。

名古屋のマンション価格が上がった理由

建築費の上昇や金利など、全国のマンション価格に共通する要因は「マンション価格は今後下落する?」で説明しています。名古屋の場合、価格を押し上げる材料として名前が挙がりやすいのがリニア中央新幹線と名古屋駅の再開発ですが、どちらも2026年10月時点で完成の時期は決まっていません。

名古屋市の人口

2025年の国勢調査(確定値)で、名古屋市の人口は234万5,186人でした。2020年から1万3,010人増え、増加率は約0.6%です(当社計算)。

項目2025年2020年からの増減
人口2,345,186人+13,010人
世帯数1,187,231世帯―

出典:名古屋市「令和7年国勢調査 名古屋市の人口と世帯数(確定値)」

名古屋市の人口は5年前より増えており、減少には転じていません。ただし、増えた人数は人口の1%に届いておらず、人口の増加だけで成約㎡単価の大きな上昇を説明することはできません。

リニア開業と名古屋駅再開発の見直し

品川〜名古屋間のリニア中央新幹線について、JR東海は2025年10月29日の発表で「開業時期については、静岡工区のトンネル掘削工事に未だ着手の見込みが立たないため、現時点で見通すことができない状況です」としました。2026年7月18日には静岡県とJR東海が工事に関する自然環境保全協定を結びましたが、7月21日の国土交通大臣の会見でも、着工や開業の見通しはJR東海から「現時点で未定であると聞いています」と説明されています。

名古屋駅では、名古屋鉄道などが進めていた名古屋駅地区再開発計画も見直しに入りました。

項目変更前変更後
解体工事の着工2026年度未定
新築工事の着工2027年度未定
1期本工事の竣工2033年度未定
2期本工事の竣工2040年代前半未定

出典:名古屋鉄道「名古屋駅地区再開発計画等のスケジュール変更ならびに現計画の再検証および見直し着手について」(2025年12月12日)

名鉄の発表によると、施工予定者の選定の過程で、応募者から「人材確保難により現計画での解体・新築工事の施工体制の構築が困難」として入札辞退届が出されました。工事費と工期も当初の想定を大きく上回る見込みとなり、計画そのものを再検証することになっています。

リニアと名駅再開発の予定は先に延びましたが、2026年の地価調査で愛知県の住宅地のなかでもっとも上がった地点は、名古屋駅に近い中村区則武2丁目(+10.8%)でした。名古屋駅周辺の土地の需要は、大型事業の予定が延びたあとも続いています。

売りに出る物件の減少

愛知県の中古マンションでは、新たに売りに出される物件(新規登録)の件数が減っています。2026年4〜6月期の新規登録は4,720件で、前年同期を4.1%下回り、3期続けて減少しました。

項目2026年4〜6月期前年同期比
成約件数1,310件+1.7%
成約価格2,661万円+11.0%
新規登録件数4,720件-4.1%
在庫件数18,306件-1.6%

※愛知県全体の値
出典:中部レインズ「季刊サマリーレポート(2026年4〜6月期)」

同じレポートで中部レインズは、新規登録件数を成約件数で割った件数倍率が3.48倍まで下がったとして、「件数面の需給は、中古マンションの新規登録件数が減少したことでタイト化」と書いています。買いたい人に対して売り物が少なくなると、売主は価格を下げずに売りやすくなります。

名古屋のマンション価格は今後どうなる?

2026年4〜6月期まで、名古屋市の成約㎡単価は大きく上がっていました。一方で、7〜9月期は上昇率が2.0%に縮み、成約件数も前年を下回っています。中部レインズは愛知県の市場について、「価格が上昇する中で物件の値頃感がどこまで維持されるか注目される」と書いています。価格が上がるほど買える人は限られるため、上昇がこのまま続くかどうかは、買い手が今の価格を受け入れるかにかかっています。

価格を支える材料

価格を支える材料は、2026年10月時点でも残っています。

材料内容
中心部の需要中村区・中区・東区の成約㎡単価は2018年度から40%以上上昇
売り物の減少愛知県の新規登録件数は3期連続で前年を下回る(2026年4〜6月期)
地価の上昇2026年の地価公示・地価調査とも、名古屋市の全区で住宅地が上昇

価格を押し下げるおそれのある材料

2026年9月24日から、日本銀行の政策金利(無担保コールレート・オーバーナイト物)の誘導目標は1.25%程度になりました。住宅ローンの金利が上がると、同じ毎月の返済額で借りられる金額が減り、買い手が出せる価格も下がります。

材料内容
政策金利の引き上げ2026年9月24日から1.25%程度(それまでは1.0%程度)
住宅ローン金利フラット35(返済期間21〜35年・融資率9割以下)の2026年10月の最頻金利は3.83%
成約件数の減少名古屋市の2026年7〜9月期の成約件数は727件で、前年同期を9.1%下回る
上昇率の縮小成約㎡単価の前年同期比は2026年4〜6月期の19.4%から7〜9月期は2.0%に縮小
地価の上昇幅の縮小名古屋市の住宅地の上昇率は地価公示・地価調査とも前年より縮小

東京都区部・福岡市との比較

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の集計では、東京都区部の中古マンションの成約㎡単価は2026年8月に132.69万円で、前年同月を0.3%下回りました。成約件数は1,265件で前年より20.6%少なく、8か月続けて減っています。

項目東京都区部福岡市名古屋市
時点2026年8月2026年8月2026年7〜9月期
成約㎡単価132.69万円53.42万円39.79万円
㎡単価の前年比-0.3%+5.4%+2.0%
成約件数の前年比-20.6%+6.8%-9.1%

※東京都区部は月次、福岡市は月次の原数値、名古屋市は四半期の値で、集計方法が異なる
出典:東日本レインズ「月例マーケットウォッチ(2026年8月度)」、西日本レインズ「県別等レポート(2026年8月)」、中部レインズ「最新3ヶ月の市況データ(愛知県名古屋市)」

名古屋市の成約㎡単価は、東京都区部の3割ほどの水準にあたります(当社計算)。東京都区部では成約件数が減り続けたあとに価格が前年を下回りました。名古屋市でも成約件数は前年を下回っていますが、㎡単価は前年を上回っています。

東京都区部の動きは「マンション価格は今後下落する?」で説明しています。福岡市・大阪市・札幌市・仙台市・さいたま市の動きは「福岡のマンション価格推移は?」「大阪のマンション価格推移は?」「札幌のマンション価格推移は?」「仙台のマンション価格推移は?」「さいたま市のマンション価格推移は?」にまとめています。

名古屋でマンションの値崩れは起きるか

名古屋市の中古マンションの成約㎡単価が前年を下回り続けた時期は、2005年以降のデータでは2回ありました。どちらもリーマン・ショック後です。

時期動き
2008年10〜12月期〜2009年7〜9月期㎡単価が4四半期続けて前年同期を下回る(-2.8〜-6.4%)
2011年10〜12月期〜2012年10〜12月期㎡単価が5四半期続けて前年同期を下回る(-0.4〜-7.3%)
2015年〜2026年前年同期を下回った四半期はあるが、続いたのは最長2四半期

※前年同期比は当社計算
出典:中部レインズ「最新3ヶ月の市況データ(愛知県名古屋市)」各期

2007年10〜12月期に24.07万円だった㎡単価は、2012年10〜12月期に21.88万円まで下がりました。下落率は約9%で(当社計算)、5年かけてゆっくり下がっています。

この期間に、大きく下がった四半期でも前年同期比の下落は7.3%でした。2015年以降は、前年を下回った四半期があっても、2四半期以内に前年を上回る水準へ戻っています。今後の価格の動きは、成約件数と金利がどう動くかで変わります。

名古屋でマンションを売るなら今が売り時か

名古屋市全体の相場が10年で上がっていても、売り時は物件ごとに違います。判断の目安になるのは、築年数、所有期間が5年を超えているか、住宅ローンの残債の3つです。

築年数別の成約価格

2026年7〜9月期の名古屋市では、築年数によって成約㎡単価に4倍以上の開きがありました。

築年数成約件数平均成約価格成約㎡単価
築5年以内55件5,488万円88.73万円
築6〜10年91件4,586万円71.20万円
築11〜15年62件4,439万円60.51万円
築16〜20年48件4,041万円49.11万円
築21〜25年78件3,212万円40.33万円
築26〜30年84件2,599万円32.29万円
築31年以上309件1,258万円18.80万円
全体727件2,814万円39.79万円

出典:中部レインズ「最新3ヶ月の市況データ(愛知県名古屋市)」(2026年7〜9月期)

成約した727件のうち309件、約4割が築31年以上のマンションでした(当社計算)。築31年以上の平均成約価格は1,258万円で、全体の平均2,814万円の半分にも届いていません。

名古屋市の成約㎡単価の平均には、築年数が古く価格の低い物件が多く含まれています。自分のマンションが市全体の平均と同じように値上がりしているとは限らないため、築年数が近い物件の成約価格と比べる必要があります。

所有期間5年で変わる譲渡所得の税率

マンションを売って利益(譲渡所得)が出たときの税率は、所有期間によって変わります。租税特別措置法第31条には、長期譲渡所得の対象として「その年一月一日において所有期間が五年を超えるもの」とあります。所有期間は売った年の1月1日時点で数えるため、実際に住んでいた年数とずれる点に注意が必要です。

区分所有期間所得税住民税
長期譲渡所得5年超15%5%
短期譲渡所得5年以下30%9%

※所有期間は売った年の1月1日時点で数える
※所得税とは別に、所得税額の2.1%の復興特別所得税がかかる
出典:租税特別措置法第31条・第32条、国税庁「暮らしの税情報(令和8年度版)」

2026年中に売る場合、2020年12月31日以前に取得したマンションは長期譲渡所得、2021年1月1日以後に取得したマンションは短期譲渡所得になります。売る時期を年明けまで延ばすだけで、長期譲渡所得に変わる場合もあります。

自分が住んでいたマンションを売った場合は、一定の要件を満たすと、所有期間にかかわらず譲渡所得から3,000万円まで控除できます(租税特別措置法第35条)。

住み替え・ローン残債と売却時期

住み替えでは、今の家を先に売るか、新しい家を先に買うかで資金の段取りが変わります。売却と購入の順番は「住み替えのタイミングは築何年が目安?」で説明しています。

住宅ローンが残っているマンションは、売却代金でローンを完済して抵当権を抹消しないと、買い手に引き渡せません。売却価格が残債を下回る場合は、差額を自己資金で用意する必要があります。ローン中の売却の流れは「ローン中の家は売れる?」を参考にしてください。売らずに貸す選択肢と比べたい場合は「マンションは売るか貸すか」で判断の基準を説明しています。

\ 区と築年数で変わる売却価格を確認 /

名古屋のマンション売却相場の調べ方

2026年9月の愛知県では、成約した中古マンションの㎡単価が32.9万円だったのに対し、売り出し中(在庫)の物件の㎡単価は37.3万円でした。売り出し中の物件の価格は、実際に売れた価格より約13%高い水準にあります(当社計算)。

項目件数平均価格㎡単価
成約物件394件2,370万円32.9万円
在庫物件(売り出し中)6,246件2,579万円37.3万円

※愛知県・2026年9月の値
出典:中部レインズ「中古マンション(愛知県)成約・在庫価格推移」(2026年10月14日更新)

成約価格・売出価格・査定価格とは?

マンションの「相場」として出てくる価格には、成約価格・売出価格・査定価格の3種類があります。売るかどうかを決めるときに使うのは、成約価格と査定価格です。

価格決める人意味使い道
成約価格売主と買主実際に売買が成立した価格相場の確認
売出価格売主(不動産会社と相談)売りに出したときの希望価格競合物件の確認
査定価格不動産会社売れると見込まれる価格売出価格を決める目安

不動産ポータルサイトに載っている価格の多くは、売出価格にあたります。売り出し中の物件の価格だけを見て相場を判断すると、実際に売れる価格より高く見積もってしまいます。

中部レインズと不動産情報ライブラリで成約価格を調べる

成約価格は、中部レインズと国土交通省のデータで調べられます。

データわかること地域の単位
中部レインズ「中部圏市場動向」中古マンションの成約件数・平均価格・㎡単価(築年数別・間取り別)愛知県・名古屋市
中部レインズ「年刊市況レポート」年度ごとの成約件数・㎡単価・平均価格名古屋市の区ごと
国土交通省「不動産情報ライブラリ」個別の取引の価格・面積・築年区・地区ごと

中部レインズのデータは市や区の平均のため、同じ区でも駅からの距離や築年数で価格は大きく違います。不動産情報ライブラリでは、自分のマンションに近い地区で、広さや築年数が近い物件の取引価格を確認できます。

一括査定で複数社の査定額を比べる

公的データの成約価格は、地域や築年数ごとの平均にすぎません。自分のマンションがいくらで売れるかを知るには査定が必要で、査定額は不動産会社ごとに違うため、1社だけでは高いのか低いのか判断できません。

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【よくある質問】名古屋のマンション価格

名古屋のマンション価格は下落していますか?

2026年7〜9月期の名古屋市の成約㎡単価は39.79万円で、前年同期を2.0%上回りました。平均成約価格は2,814万円で前年同期を1.4%下回りましたが、成約した物件の平均面積が小さくなった影響を受けています。

リニアが開業すると名古屋のマンション価格は上がりますか?

開業の時期そのものが決まっていません。JR東海は2025年10月の発表で、品川〜名古屋間の開業時期は「現時点で見通すことができない」としています。

名古屋市の人口は減っていますか?

2025年の国勢調査(確定値)では234万5,186人で、2020年から1万3,010人増えました。

名古屋の地価は上昇していますか?

2026年7月1日時点の地価調査で、名古屋市の住宅地は2.7%上がり、16区すべてで上昇しました。上昇率は前年の3.0%より小さくなっています。

築30年を超えるマンションも売れますか?

2026年7〜9月期に名古屋市で成約した中古マンション727件のうち、309件は築31年以上でした。平均成約価格は1,258万円で、築5年以内の5,488万円とは大きく違います。

【まとめ】名古屋のマンション価格推移と売り時

名古屋市の中古マンションの成約㎡単価は、7〜9月期で比べると2015年の25.35万円から2026年の39.79万円まで、毎年前年を上回りました。2026年4〜6月期には前年同期比19.4%まで上がりましたが、7〜9月期は2.0%にとどまり、成約件数は前年同期を9.1%下回っています。

区ごとの差は大きく、2018年度から2025年度にかけて中村区は63.8%、中区は43.1%上がった一方、緑区と天白区の上昇は6%前後でした。2025年度は16区のうち9区で、㎡単価が前年度を下回っています。リニアの開業と名古屋駅地区の再開発は、どちらも完成の時期が決まっていません。

名古屋市全体の相場が上がっていても、自分のマンションの価格は区と築年数で大きく変わります。今売るといくらになるかは、複数の不動産会社に査定を依頼して確かめる必要があります。

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出典

中部圏不動産流通機構「中部圏市場動向(愛知県)最新3ヶ月の市況データ」(更新日:2026年10月14日)
中部圏不動産流通機構「中古マンション(愛知県)成約・在庫価格推移」(更新日:2026年10月14日)
中部圏不動産流通機構「季刊サマリーレポート(2026年4〜6月期)」(公表日:2026年8月5日)
中部圏不動産流通機構「年刊市況レポート」(2018年度・2024年度・2025年度)
愛知県「令和8年地価公示 市町村別平均変動率」(公表日:2026年3月17日)
愛知県「令和8年愛知県地価調査 市区町村別平均変動率」(公表日:2026年9月16日)
名古屋市「令和7年国勢調査 名古屋市の人口と世帯数(確定値)」
東海旅客鉄道「中央新幹線品川・名古屋間の総工事費に関するお知らせ」(公表日:2025年10月29日)
静岡県「県民だより」2026年8月号
国土交通省「大臣会見要旨」(2026年7月21日)
名古屋鉄道「名古屋駅地区再開発計画等のスケジュール変更ならびに現計画の再検証および見直し着手について」(公表日:2025年12月12日)
日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(公表日:2026年9月18日)
住宅金融支援機構「フラット35 借入金利の推移(2026年10月)」
東日本不動産流通機構「月例マーケットウォッチ サマリーレポート(2026年8月度)」(公表日:2026年9月10日)
西日本不動産流通機構「県別等レポート(2026年8月)」
e-Gov法令検索「租税特別措置法」(第31条・第32条・第35条)
国税庁「暮らしの税情報(令和8年度版)」

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